目黒・恵比寿

August 14, 2007

友人の訃報を受けて

「もしもし? あのね、Kさん亡くなったのよ」
先ほど友人から届いた訃報に、返す言葉が見つからなかった。
「やっぱり」と答えるのか「えっ」と驚くのか、予感が現実になったことへ即座な対応ができなかったのだ。

恵比寿に住んでいた頃、週に3回は訪れていた小さなバー。
今年還暦を迎えたKさんは、単なるマスターと客との域を超えた家族のような存在だった。
彼の店に通い始めてまだ1年少々だけれど、スノッブな交友関係とセンスの良い手料理に触れることで、ワンランク上の女になれる気がしていた。

駅から歩くには遠く、常連たちしか知らない場所にある店。
カウンターに私1人が貸切状態の夜も多々あり、経営状態を心配したものだ。
Kさんは不治の病を抱えて、貯金もなく身寄りもいない境遇に愚痴をこぼす。若いうちに放蕩の限りをしつくしたことを悔やんでばかりいた。

年越しも1人っきり同士、暇つぶしの相手をしましょうと、今年のお正月はウエスティンホテルで和食を奢った。
「こんな美味しくないの食べちゃダメ。僕を料理人に雇って、あなたのおうちに置いてちょうだい」
僕と言う言葉を使い見た目は男性であっても、本音は誰より女性らしい感性の持ち主。
プライドが高く繊細すぎる神経には、病を抱え年金も貰えず、見栄は張りつつ店は赤字という生活が居たたまれなかったのだろう。

逗子に引っ越してからは月に2度程度しか行かなくなったことに、Kさんは「帰ってきてコール」を何回も寄越した。
「もう死にたい」という口癖を窘めて、近いうちに必ず顔を出して相談にのるからと約束した。

それから一週間後、Kさんがいきなり私の寝室に現れたのだ。
「ありがとう。さようなら」
きっと錯覚だろうと信じて、慌てて次の日にお店を訪ねたら、中は真っ暗で鍵が閉まったままだった。

そして今日届いた訃報。自宅で孤独死しているのを発見されたという。
あのとき飛んでいってあげれば・・、何時間でも電話の相手をしてあげれば・・と後悔が胸に押し寄せるけれど、たぶん彼の死は避けられなかったことも判っている。

独居老人の孤独死は悲しくて恐く、都会では身近に起こりうる、もしかして私にだって訪れるかもしれない現実なのだ。
暮らしの保護も受けられず亡くなっていく人たちは、どこの土の下に眠るのだろう。

長い間お疲れさま。やっと楽になったね。不死鳥のような白い雲が今日の空を飛んでいる。

不死鳥

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May 29, 2007

最後に寄りたい店

夕方から呑んで食べて、そろそろ日付が変わる時刻。家路に着くはずが、灯りに誘われてつい立ち寄ってしまう店がある。
日の丸自動車学校のはす向かい、目黒の三田通りにあるラーメン屋「大龍」だ。

大龍

自動ドアを開けると、おとうさん(って勝手に私が呼んでる)が「おっ、来たな〜」とニヤリとし、従業員たちも笑って出迎えてくれる。

「まったくこの人はねー、店が閉まってから無理やり入ってくるし、ワインは持ち込むし、朝まで居座るし、ほんと困った客なんだからさ、ハハハ」。
カウンターのお客に、おとうさんが私を紹介するときの決まり文句だ。

いつも大龍で注文するのは生ビールと3色餃子(海老餃子、しそ餃子、普通の餃子のセット)。
毎日作っているご自慢のチャーシューを少々と、野菜がいろいろ入った浅漬け。これがビタミンCたっぷりで美味しいのだ。
この浅漬けの作り方、京都の某有名料亭の花板さんから伝授してもらったそうで、おとうさんは引き換えに賄い食メニュー2〜3品を教えたとか。

浅漬け

ちなみに驚くなかれ、おとうさんは日体大&パレスホテルの出身。英語はネイティブ並みだし、体育会系子育てを受けた子供たちは、某一流企業で表彰状を貰うほどの優秀さだ。
そんなバックグラウンドは億尾にも出さず、「常連さんたちが毎日来てくれるのが嬉しいからね」と、お昼から深夜まで中華鍋を振って麺を茹でる。

しかし他店同様ご多分にもれず、おとうさんの悩みは求人難。なかなか良い応募者が来ない。
そこで学生時代にバイトしてくれた子たちにSOSの電話を入れると、「よし、わかった!」で快く助っ人に来てくれるのだという。
みんな昼間は学校の先生であったり、老舗ブティックの店員であったりしながら、、夜は勝手知ったる大龍のキッチンで学生時代に戻る。餃子の焼き加減なんてお手の物で、おとうさんの立派な片腕なのだ。

楽しいな。でも言いたくないけど言わなくちゃ。
逗子への引っ越しを打ち明けると、おとうさんはしばし呆然。「せっかく仲良くなったのに〜」としょんぼりした。

ごめんね。引っ越しても時々は襲いに来るからね。
だってまだ私、この店のラーメンを食べたことがないんだから!!

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March 31, 2007

ベランダからの東京案内(夜景編)

お風呂上りに缶ビールを持ってベランダに出る。
まるで初夏の陽気だった昼間とは違って夜風はまだ冷たいが、湯船に浸かり火照った身体には心地良い。
2月24日の記事(ベランダからの東京案内)と同じアングルで、今度は夜景を撮ってみた。

夜景1夜景2夜景3夜景4

一番左が湾岸の夜景。今夜は曇り空なので、黒いベルベットに宝石を散らしたように見える。
左から2枚目はウェスティンホテル東京で、コーナーのライトは深夜0時に消灯。
その隣はTSUTAYA。金曜の夜は、カウチポテト用のDVDを借りにくるカップルが多い。
一番右はJOEL ROBUCHON(ジョエル・ロブション)。夜は妖精が住む館のように、ほんわりとライトアップする。

仕事の帰り道に見えた東京ミッドタウンタワーは、残念ながら私の部屋からは見えないけれど、きっとその方がいい。
オープンしたてのリッツカールトン東京で、缶ビールよりワインの誘惑に負けてしまうから。


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March 04, 2007

メンズ雑誌の取材

昨日は午後から、男性誌の取材に付き合った。粋な大人を対象にしたライフスタイルマガジンの「BRIO」だ。
とは言っても私が取材されたのではなく、恵比寿でMAZAMという広告デザイン会社を経営しているS氏が取材対象。S氏とは私がIT業界にいた頃からの付き合いで、弊社のロゴマーク、ワッペンもデザインしてもらっている。
その彼がよく行くイタリアンレストランに女性クライアントを招待して、オーナーも交え楽しく語らっているという写真を撮った。

BRIO側のテーマとしては、平日はスーツ姿の社長がオフの日には何を着てどんなことをしているかを撮りたかったそうだが、S氏いわく「僕は平日でも休みでも同じような格好をしてるし、だいたい土日だって仕事してますよ」。
そこで考えたシチュエーションが、仕事仲間で友人の私と世間話をしながら飲んでいる図。見開きページに載るのには焦るし、今月の24日発売って、もうすぐじゃないですか!?
「で、私は何を着ていけばいいのかしら?雰囲気に合わせなくちゃいけないんでしょ?」と質問する。

前日にS氏から、彼が着用するメインカットのコスチュームについてのメールが届いた。
「明日はミディアムグレーのウールパンツにブルーグレーのコーデュロイジャケット。シャツはネイビーのロンドンストライプシャツ。シューズはベージュよりやや濃い茶のスエード。ネクタイは持って行きますが、するかしないかは現場で判断。」

土曜の夜のイタリアンレストラン。きっと男性は女性より若干改まった格好をするのだろうなと想像して、私は逆にドレスダウン。SEVENのジーンズに、THEORYの白シャツ、DOLCE&GABBANAの黒紺のストライプジャケットを着ていく。

S氏が選んだ場所は、恵比寿駅から歩いて5分ぐらういの距離にある「Taverna Quale Italia(タベルナ・クアーレ・イタリア)」。

タベルナ1タベルナ2

以前はファッションビジネスをしていたというオーナーF氏は、スリムで長身、センスがvery Good !
銀座、横浜青葉台にも同じ店を持ち、中年男性が入りやすいイタリアンをコンセプトに店作りをしたそうだ。青葉台は家族で行く店、銀座・恵比寿は愛人(!)を連れて行く店の雰囲気。
南イタリアのワインが数多く揃い、メインディッシュのお勧めは毎日清水港から届く地魚だという。

そんな話を聞きながら、写真撮影がスタート。
コスチュームが撮りやすいようにカウンターに場を移し、カメラマンからは「笑って語らって下さい。でもスローシャッターで撮るので、頭だけは動かさないで。」と難しい注文が来る。
いったい何枚のカットを撮っただろう。いったい何の笑い話をしたんだろう。夕方に向かい時間が過ぎていく。

解放された夜、再びS氏とTaverna Quale Italiaで待ち合わせて赤ワインを選ぶ。
営業が始まった店内、カジュアルなカップルたちの間には、春の彩りを盛込んだ料理が並んでいる。
私たちのテーブルで始まる突っ込んだ話題は・・・、もちろん取材お断りなのでした。



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March 03, 2007

手のひらの東京タワー

マーケティング・ディレクターをしていたF氏が経営するバーから、昨日メールが届いた。
「明日金曜日。在庫処分セールで¥3000飲み放題です。これで本当に最後です!さようなら。。」
さ、さようならって何!!!
連日お酒の席が続いて体力的には弱っていたけれど、どうしても気になったので、目黒三田通りにあるバーのドアを開けた。

このお店のメリットは、私の住居まで這っていけそうな距離にあること。数ヶ月前に酔った勢いで飛び込んだのがきっかけに通い始め、常連客たちとも仲良くなった。
それがいきなり、ビルのオーナーからの一方的な通告で契約更新ができなくなり、クローズと相成った。

営業を終わった後でも、3月の半ばまでは猶予があるということで、時々は非公式に(?)仲間が集まる。お客たちの職種は広告代理店であったり外資系企業であったり、今をときめく業界人だ。
さびれたビルの地下にあって、お世辞にもお洒落とは言えない店に、なんでそこまでして集まるか・・。職場から自宅への導線上に位置し、しかも独りで行ける店として、見事にツボにはまってるからだ。

今夜は「さようなら」に慌てて集まったみんなと最後の(たぶん・・)お喋りを楽しみ、ちょっと早めに失礼した。
三田陸橋を渡り、恵比寿ガーデンプレイスにさしかかると、正面にオレンジの東京タワーのが見えてくる。
ウェスティンホテル東京まで差し掛かったら急に見えなくなる、微妙な位地にある東京タワー。これを見るたびにユーミンの「手のひらの東京タワー」という歌を思い出す。

彼と二人だけ、密会の部屋。窓から見える夜景の中に、小さな「鉛筆削り」みたいな東京タワーが輝いている。
実は遠い昔に、六本木でこれと同じシチュエーションを経験した。とてもとても大好きだった人が今でも懐かしい。

そして今夜、手のひらの東京タワーを携帯のカメラで撮ってみた。
思いのほか大きく見えた気がしたのに、撮れた結果は小さな小さな東京タワー。写真のどこに見えるのか、わかりますか?

tower1tower2

帰り道にせっかく見つけた小さなバーも、手のひらの儚い思い出になっていくのかな。昔終わってしまった恋みたいにね。


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February 28, 2007

あれ これ それ

1人で飲みに行くなら、カウンターだけの小さな店が好きだ。
店主を中心に、常連客が同じ話題で盛りあがる「飲みニケーション」が楽しい。

昨夜は、目黒駅近くにあるモツ焼き屋の「秀よし」にお邪魔した。
小さな飲食店が軒を連ねるサンフェリスタというビルの地下にあって、お客は10人も入ればいっぱい。
ぎちぎちに詰めあって座り、奥の席のお客がトイレに行きたいと言えば、みんなゾロゾロと外に出て待つ。

店主は「あんちゃん」とか「おにいちゃん」と呼ばれていて、うっかり「マスター」なんて呼んだ分には口も聞いてくれない頑固おやじだ。

お世辞にも綺麗とはいえない店だけれど、上質な備長炭で焼いたレバーやタン、シロ、ナンコツ、コブクロ等々(余ったら全部捨てちゃうので、いつも新鮮)、1本100円というリーズナブルさもあって、常に満員状態だ。
目黒という場所がら、パイオニアやホリプロの社員たちもよくやってくる。

昨夜の面白い会話。
常連客 「タレを味噌で焼いて」
おにいちゃん 「ほい!」

すぐにコブクロの串を取って焼き出したのを見た誰かが、「『タレを味噌で焼いて』で、どうしてコブクロなんだ?」と質問した。店内は爆笑のうず。

いつも頼むものが決まっているので阿吽の呼吸なんだろうが、それをきっかけに盛り上がった話題は、歳を取ると言葉が思い出せなくなり、話に「あれ」「これ」「それ」が多くなるということ。
長年連れ添った夫婦など、夫が「今夜はあれが食いたいな」と言えば、妻は黙って「鯖の味噌煮」を用意する・・ってな具合だ。

そこで早速ホリプロの上司、「そろそろ、あれが来る頃だから試してみるか」。
あとからやってきた部下に質問した。

上司 「おい、あれはどうなった?」
部下 「あれですか?そのようにしておきました。」
場の雰囲気をすぐに感じ取っての阿吽の呼吸だ。

「あれ」「これ」「それ」が通じる場所と仲間は、家族の居心地である。


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February 24, 2007

ベランダからの東京案内

北風は冬を名残惜しんでいるけれど、窓から差し込む日差しは確実に春を連れてきている。
ベランダに出て、左から右に4枚、昼間の景色を撮ってみた。

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一番左は湾岸のビルたち。夜になるとレインボーブリッジのライトが点滅し、夏には東京湾に上がる花火も見える。

左から2枚目は、ウェスティンホテル東京。時間帯によって顔を変える。
同じ目の高さにフィットネスルームがあって、早朝からトレッドミルで走っている宿泊客の姿も見えれば、昼間には空港行きのリムジンバスを待つ旅行客。
夜はパーティーを終えて出てくるドレスアップした客たちがタクシーに乗り込む。クリスマスシーズンには見ていて飽きないシーンだ。

左から3枚目はTSUTAYA
本社がガーデンプレイスタワーにあるだけあって、DVDもCDも品揃えが多い大型店舗である。私のお隣には俳優の山城新伍さんが住んでいらっしゃるのだが、通りを渡って今夜の映画を借りに行くのが日課のようだ。

一番右はJOEL ROBUCHON(ジョエル・ロブション)。
モダンフレンチで名高いレストランで、二人でディナーを食べてワインを空けると10万円ぐらいかな。でも母体は宅配ピザのピザーラで有名なフォーシーズなのだから怖れることはない。
1階のラ・ターブルなら2800円でランチが食べられる。

私の部屋はロブションの屋根と同じ高さにあって、8の字に似た二つのマークが見える。
これを見た風水師のMaster Kohは、これはとてもラッキーな景色だと目を細めて喜んだ。8はとてもおめでたい数だそうで、しかもそれが2つ並んでいる。
風水は何事も「陰と陽」。例えばベッドサイドにナイトテーブルを置くにしても、同じものを両サイドに置きなさいと言われる。恋愛運に恵まれるのだそうだ。

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さてさて今日のランチは、ラ・ブティック・ド・ジョエル・ロブションで買ってきた「季節野菜のフォカッチャ」、焼きたてだ。
後ろに写っている赤い袋は、先日「良く生きて良く死ぬ」というエントリーに登場した師匠のデザイン。いつぞやこの袋を下げていたら「それ、俺のデザインだよ」と言われて驚いたことがある。

こんな都会たちに囲まれて、独り暮らしもあながち淋しいものではない。


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February 15, 2007

KANA BAR

恵比寿ガーデンプレイスを左、ウエスティンホテルを右に見て、明治通りに突き当たる手前。広尾3丁目交差点のちょっと手前。
オレンジの庇を見つけたらそこが「KANA BAR」だ。

ドア越しに中を覗くと、誰かお客が来ないかしらとじーっと見張っているKANAさんと目が合う。
アートディレクターの巨匠、渡邊かをるさん曰く、
「仕事で近くに来ただけなのに、KANAと目が合って入っちゃったよ。」
別に暴力バーではない(笑)

KANA1KANA2KANA3

髪を後ろで結んだKANAさんは今年で60歳。元メイクアップ・アーティスト、雑誌やショーの仕事で世界中を飛びまわっていた人気者だ。
彼の人脈の広さ、人柄の良さで、この店には各界の著名人、業界人たちがやってくる。
桐島洋子さんとそのファミリー、桃井かおりさん、松任谷由実さん、石川セリさん、山本容子さん、河崎実さん・・・、先日フラっと入ってきて私の隣に座った方は、なんと元総理大臣の細川護煕さんだった。
ツイードのジャケットに、オレンジのざくざくニットマフラーを巻きつけて、さすが元お殿様、お洒落である。
いつものスコッチを頼み、知りもしない私に「こんばんは」と挨拶してくれる。

KANA BARの店内には細川氏の達筆で、「加那」(ほんとは加の文字が違うんだけど、創作文字なので出てこない・・)という書が飾られている。
その描き方がとても美しく、かすれ具合がお見事だったので、さっそく細川氏に愚なる質問。
「この1枚に決まるまで、いっぱい失敗したんですか?」
もちろんそんなはずはなく、心を集中して一発でしたためたそうだ。
画像をアップしようかと思ったけれど、ご覧になりたい方は直接KANA BARに行ってご確認を・・。

この店での楽しみは、カウンターに座ったお客がみんなでお喋りをすること。
その時その時、誰かが持ち出した話題に参加して、各界人が自分の経験話などをはさみつつ、深夜までお喋りが続く。

昨夜はDAIKOの常務であるK氏を中心に、俳句の話題で盛り上がった。
彼が文芸社から出した2冊、「鍵の穴」(第1回放哉大賞受賞)、「鳩を蹴る」もタダで頂いてしまい、さっそく中を確認。
私が気に入ったのは「夏のオフィスで靴下脱いでいる」の一句。
外から帰ってクーラーのきいたオフィスでホッと一息、ネクタイを緩めて靴下も脱いじゃったと、なんだか臭いまで伝わってきそうな五感あふれる句だと思う。

私がKANA BARにお邪魔するのは、平均して週に2回。
「今どこにいるの?」とKANAさんに呼び出されて、彼のおいしい手料理を頂きに参上する。
アップした画像は、野菜いっぱいのポトフと海老のサラダ。料理人としての才能も素晴らしい。

もしも私の顔をご覧になりたければ、どうぞKANA BARに。
きっとKANAさんが「何してるの?来てちょうだい」と呼び出してくれるはずです。



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February 06, 2007

TIME OUTのアーティスト

心地よいジャズが聞きたいときは、目黒の権之助坂にあるTIME OUTという店に行く。
地下に続く階段を降りてドアを開けると、PCに向かっているマスターの村さんが「おうっ!」と振り向いて迎えてくれる。

音響設備が充実したこの店には楽器も揃い、ギター、ドラムス、ベース、キーボードがいつも音出し可能な状態。
常連たちが顔を出してはビールをラッパ飲みし、いつの間にか音合わせが始まる。
週末にはジャムセッションが行われることも多く、ブルースやらロックやら、明け方までいろんなジャンルのライブ演奏を繰り広げる。

音楽関係者に限らず、名もない画家たちも自分の作品を飾って貰いにこの店に来るのだが、昨夜訪れたのはスキンヘッドのGENさん。
彼はWindow'sのお絵かきソフト「ペイント」でイラストを描く。

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テーマとなるのは動物たち。図鑑を見ながら、デフォルメしたユーモラスな「都会に生きる」動物を描く。
今回見せてくれたのは、イブニングを着たキリンの絵(題名「サリー」)と、ビリヤードをしているイグアナの絵(題名「玉突き」)。これは葉巻をくわえてるところがポイントだそうだが、う〜ん、なんだかゴジラみたいかも。
「例えばゾウだったらどう描くの?」と聞いてみると、「消防士のカエルがゾウの鼻を持って放水してる絵」と答えた。

GENさんの職業は「ハマチやマグロを切ってる」人。つまりは板前さん。年齢は52歳。「ほんとは油や水彩をやってみたいんだけどね」と、サリーを紙袋にしまいながら夢を語った。
次回はキリンのイブニングドレスに、きらきらのラメを塗って持って来るそうだ。

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