企業・経営・仕事
June 27, 2008
ありがとうは究極の言葉
父が入居している介護施設に、年間ケアプランの説明を聞きに行った。同じ文章を去年もブログに書いたなと思いながら、一年があっという間に過ぎていくことに驚く。
小坪の「魚佐次」で中トロのサクを買い、食べやすい大きさにカット。
「旨いマグロの刺身が食べたいなあ」と言う父が楽しみに待っているお土産だ。3時のおやつに間に合うかな。
面談表を広げてのミーティングが終わると、「おーいおーい」と声が聞こえる。
待ちかねた父が私の名を呼ぶ声である。
テーブルに行こうねと、スタッフにお願いしてベッドから車椅子に移してもらうと、父は何度も「ありがとう」を繰り返す。
身体の向きを変えてもらうと「ありがとう」。
着衣の乱れを直してもらうと「ありがとう」。
筋力が弱り震える手でお刺身を口に運びながら「旨いなあ、ありがとう」。
アルツハイマーの入居者が傍に寄って来れば「こんにちは、ありがとう」。
ケアステーションの中にいるスタッフたちの名前を呼び続けて、「どうなさいまいしたか?」と聞かれたら「○○さん、いつもありがとう」。
経営者時代の癖が残っているのか、わざわざ呼びつけて「ありがとう」には皆で大笑いしてしまう。
仕事をしていた頃、お客様に何千回何万回と頭を下げて言った言葉。
物忘れがどんどん酷くなっていく中で、最後まで記憶に残っている言葉。
脳卒中で倒れてから4年が過ぎたが、今でも父を口汚く罵ったり陥れようとする輩は多い。でもきっとそんな人たちに対しても、父は「ありがとう」と言うだろう。
今さらながら、なんて素敵な言葉なんだろうと目からウロコが落ちた。
私を育ててくれた親に感謝して「ありがとう」を引き継いでいかなくちゃ。
いつも励ましてくれる友人たちに感謝して「ありがとう」を広げていかなくちゃ。
口に出して、こんなに心地よく響く言葉は他にない。
小坪の「魚佐次」で中トロのサクを買い、食べやすい大きさにカット。
「旨いマグロの刺身が食べたいなあ」と言う父が楽しみに待っているお土産だ。3時のおやつに間に合うかな。
面談表を広げてのミーティングが終わると、「おーいおーい」と声が聞こえる。
待ちかねた父が私の名を呼ぶ声である。
テーブルに行こうねと、スタッフにお願いしてベッドから車椅子に移してもらうと、父は何度も「ありがとう」を繰り返す。
身体の向きを変えてもらうと「ありがとう」。
着衣の乱れを直してもらうと「ありがとう」。
筋力が弱り震える手でお刺身を口に運びながら「旨いなあ、ありがとう」。
アルツハイマーの入居者が傍に寄って来れば「こんにちは、ありがとう」。
ケアステーションの中にいるスタッフたちの名前を呼び続けて、「どうなさいまいしたか?」と聞かれたら「○○さん、いつもありがとう」。
経営者時代の癖が残っているのか、わざわざ呼びつけて「ありがとう」には皆で大笑いしてしまう。
仕事をしていた頃、お客様に何千回何万回と頭を下げて言った言葉。
物忘れがどんどん酷くなっていく中で、最後まで記憶に残っている言葉。
脳卒中で倒れてから4年が過ぎたが、今でも父を口汚く罵ったり陥れようとする輩は多い。でもきっとそんな人たちに対しても、父は「ありがとう」と言うだろう。
今さらながら、なんて素敵な言葉なんだろうと目からウロコが落ちた。
私を育ててくれた親に感謝して「ありがとう」を引き継いでいかなくちゃ。
いつも励ましてくれる友人たちに感謝して「ありがとう」を広げていかなくちゃ。
口に出して、こんなに心地よく響く言葉は他にない。
June 06, 2008
最高のカスタマーサービスに感謝
修理に出していた真空管アンプを、午後から引き取りに行ってきた。
明日はニューヨークからのお客様、ジャズピアニストをお迎えするに当たって、リビングに少しでも良いBGMを流すためだ。
トライオードのVP-MINI88。
頂き物の宿命か、オーディオ音痴の私には接続の仕方すらあやふやな機器である。
しかし素人耳(?)にも聴こえてくる音は最高で、ジャズのライブ録音などは目の前で演奏しているような迫力がある。

ところが困ったことに、片方のスピーカーからバッチンバッチンとノイズが聞こえ始めた。
出力管を取り替えれば直るのかなと、真空管が入っていた箱を調べたら、まだ保障期間内である。早速事情を書いた手紙を添えて、製造元のトライオードに交換を願い出た。
感激したのはその翌日。
サービスセンターのNさんから何度も電話を頂き、真空管がいかに繊細な機器であるかの説明と共に、交換の際にバイアス調整が必要だと教わった。
が、悲しいかなチンプンカンプン(;_;)
「わかりました、最良の方法を考えましょう」と、メールでセッティングマニュアルを送付して頂いたものの、やっぱりチンプンカンプン(。_゜) ?
それでもNさんはお客を見捨てない。真空管のノウハウを持っているオーディオ工房に連絡を取り、私が訪ねて行った場合はよろしくとまでお願いして下さったのだ。
車にアンプを乗せ、工房に持ち込んだのが今週の月曜日。
職人気質の店主から、またもや真空管アンプの取り扱いの難しさについて説明を受けた。組み立てキットの場合、中の配線がグチャグチャだと手に負えず、修理代が数十万円にまで嵩むこともあるという。
「で、どれぐらいで直ります?」と恐る恐る聞いたところ、「全国から修理を受け付けてるから、2〜3ヶ月はかかりますよ。」って、それじゃ困る。
土曜日に大切なお客様をお迎えすることを話すと、「よっしゃ!Nさんから依頼もあったことだし、優先的に修理しましょう!」と、快く引き受けてくれたのだ。
かくして今日、家に帰ってきたVP-MINI88。
バイアス調整だけでなく悪いところは全部直して、前より格段に素晴らしい音になった。
自社製品に自信と誇りを持つカスタマーサービスと、こよなくヴィンテージのオーディオを愛する修理工房の連携プレイ。
明日お客様に聴いていただくのは、彼らのハートが裏方で支えているサウンドである。
明日はニューヨークからのお客様、ジャズピアニストをお迎えするに当たって、リビングに少しでも良いBGMを流すためだ。
トライオードのVP-MINI88。
頂き物の宿命か、オーディオ音痴の私には接続の仕方すらあやふやな機器である。
しかし素人耳(?)にも聴こえてくる音は最高で、ジャズのライブ録音などは目の前で演奏しているような迫力がある。

ところが困ったことに、片方のスピーカーからバッチンバッチンとノイズが聞こえ始めた。
出力管を取り替えれば直るのかなと、真空管が入っていた箱を調べたら、まだ保障期間内である。早速事情を書いた手紙を添えて、製造元のトライオードに交換を願い出た。
感激したのはその翌日。
サービスセンターのNさんから何度も電話を頂き、真空管がいかに繊細な機器であるかの説明と共に、交換の際にバイアス調整が必要だと教わった。
が、悲しいかなチンプンカンプン(;_;)
「わかりました、最良の方法を考えましょう」と、メールでセッティングマニュアルを送付して頂いたものの、やっぱりチンプンカンプン(。_゜) ?
それでもNさんはお客を見捨てない。真空管のノウハウを持っているオーディオ工房に連絡を取り、私が訪ねて行った場合はよろしくとまでお願いして下さったのだ。
車にアンプを乗せ、工房に持ち込んだのが今週の月曜日。
職人気質の店主から、またもや真空管アンプの取り扱いの難しさについて説明を受けた。組み立てキットの場合、中の配線がグチャグチャだと手に負えず、修理代が数十万円にまで嵩むこともあるという。
「で、どれぐらいで直ります?」と恐る恐る聞いたところ、「全国から修理を受け付けてるから、2〜3ヶ月はかかりますよ。」って、それじゃ困る。
土曜日に大切なお客様をお迎えすることを話すと、「よっしゃ!Nさんから依頼もあったことだし、優先的に修理しましょう!」と、快く引き受けてくれたのだ。
![]() | ![]() |
かくして今日、家に帰ってきたVP-MINI88。
バイアス調整だけでなく悪いところは全部直して、前より格段に素晴らしい音になった。
自社製品に自信と誇りを持つカスタマーサービスと、こよなくヴィンテージのオーディオを愛する修理工房の連携プレイ。
明日お客様に聴いていただくのは、彼らのハートが裏方で支えているサウンドである。
May 27, 2008
他人のふんどしブログ
私は天才コメディアンといわれるH.K氏が苦手だ。
他人の失敗をあげつらって笑いを取るスタイルや、偽善者面したアピールの仕方が鼻に付くからだ。自分の芸はどこにあるの?と聞きたくなる。
そのH.K現象が、今はブログの世界に起こっている。他人のふんどしで人気を取ろうとするお気楽ブログだ。
アフィリエイトの仕掛けだらけで、あなたのお財布を狙う「罠ブログ」。
RSSリーダーで記事を集め、さも自分が!の題名で集客する「やどかリブログ」。
最もがっかりするのは新聞記事などを丸ごとコピベして、わずか数行の意見を書いただけの「感想文ブログ」だ。
感想文を書くのは、ゼロから書き出す作文とは違ったテクニックが要る。
対象となる書物のあらすじをどこまで盛り込むか、引用の仕方が下手だと単なる書き写しになってしまうし、それを避ければ「〜だという」「〜だそうだ」「〜らしい」といった語尾の羅列になる。
意見の主張に走りすぎれば、何について語っているのか線路を外れてしまう。
某ラジオ局で映画評論に関わっていた頃、3分間で読み上げる原稿をどう組み立てるかで常に迷った。
配給会社で試写を見ての感想なので、ほとんどのリスナーはストーリーを知らない。
サスペンスなのかラブロマンスなのか、監督・俳優は誰なのか、どんなシーンが見所なのかと情報を提供しつつ、パーソナリティーの個性が出るコメントを織り込む3分間であった。
しかも毎日の番組であれば、マンネリ化しないよう手を変え品を変える。
売り物ではないブログの場合、誹謗中傷でもしない限り他人にとやかく言われる筋合いはないだろう。こう書くべきという、マニュアルもルールもないだろう。
しかし他人のふんどしを借りてまでランキングに拘るのは如何なものか。
Webで公開する以上は、自分の文章に誇りを持って欲しい。
ブログはあくまでも読者が見つけ出して読んでいくものであり、「トキメキ希望です」と届く一方的なスパムメールとは方向性が違うのだ。クリック損にしないで欲しい。
ブログ乱立の時代にも、そろそろ秋風が吹く気がするのは私だけだろうか。
他人の失敗をあげつらって笑いを取るスタイルや、偽善者面したアピールの仕方が鼻に付くからだ。自分の芸はどこにあるの?と聞きたくなる。
そのH.K現象が、今はブログの世界に起こっている。他人のふんどしで人気を取ろうとするお気楽ブログだ。
アフィリエイトの仕掛けだらけで、あなたのお財布を狙う「罠ブログ」。
RSSリーダーで記事を集め、さも自分が!の題名で集客する「やどかリブログ」。
最もがっかりするのは新聞記事などを丸ごとコピベして、わずか数行の意見を書いただけの「感想文ブログ」だ。
感想文を書くのは、ゼロから書き出す作文とは違ったテクニックが要る。
対象となる書物のあらすじをどこまで盛り込むか、引用の仕方が下手だと単なる書き写しになってしまうし、それを避ければ「〜だという」「〜だそうだ」「〜らしい」といった語尾の羅列になる。
意見の主張に走りすぎれば、何について語っているのか線路を外れてしまう。
某ラジオ局で映画評論に関わっていた頃、3分間で読み上げる原稿をどう組み立てるかで常に迷った。
配給会社で試写を見ての感想なので、ほとんどのリスナーはストーリーを知らない。
サスペンスなのかラブロマンスなのか、監督・俳優は誰なのか、どんなシーンが見所なのかと情報を提供しつつ、パーソナリティーの個性が出るコメントを織り込む3分間であった。
しかも毎日の番組であれば、マンネリ化しないよう手を変え品を変える。
売り物ではないブログの場合、誹謗中傷でもしない限り他人にとやかく言われる筋合いはないだろう。こう書くべきという、マニュアルもルールもないだろう。
しかし他人のふんどしを借りてまでランキングに拘るのは如何なものか。
Webで公開する以上は、自分の文章に誇りを持って欲しい。
ブログはあくまでも読者が見つけ出して読んでいくものであり、「トキメキ希望です」と届く一方的なスパムメールとは方向性が違うのだ。クリック損にしないで欲しい。
ブログ乱立の時代にも、そろそろ秋風が吹く気がするのは私だけだろうか。
May 19, 2008
敬語の基本は感謝の気持ち
某企業から総会の案内状が届いた。返信用の封筒を見て唖然。宛先の後に「御中」と印刷されている。「○○行」と付けるのがマナーの基本であろうに、この企業は自分を「様」だと思っているのだろうか。
日本語の乱れ、特に敬語の乱れが取り沙汰されて久しい。「尊敬語」と「謙譲語」の使い方が逆であったり、二重敬語になっていたりで苦笑する場面も多い。
例えば電話の応対。
取引先から「○○部長はいらっしゃいますか?」との電話を受けたとき、「部長はもうお帰りになられました」と答える間違い。
正しくは下記のような返答をする。
「申し訳ございませんが、○○は本日失礼させて頂きました。よろしければ私が代わりにご用件をお伺い致しましょうか?」
どうすればそんなスキルが身につくか。
ビジネスマナースクールで高い月謝を払って習得する以前に、そもそもマナー教育は子供のうちから家庭や学校で行うべきものだろう。
私の通っていた学校では幼稚園生にして、朝夕の挨拶は「ごきげんよう」、感謝の言葉は「恐れ入ります」と言うように躾けられた。
こまっしゃくれた子供だと思いもするが、敬語は何度も口に出す訓練を積まないと咄嗟のときに出てこない。シドロモドロの応対で恥をかくのが落ちだ。
たとえ敬語を知らない親であっても、トレーニングできるシーンは幾らでもある。その基本は常に相手への感謝と労いの心だ。
宅配便の荷物を受け取ったときは「いつも届けてくれてありがとう」と言葉をかける。
道の清掃をしている人には「綺麗にして下さって気持ちがいいです」と笑顔を向ける。
狭い道で誰かと擦れ違うときには「お先にすみません」と会釈をする。
何かお願いするときには「申し訳ございませんが」「お手数ですが」のワンクッションを添える。
品のある日本語・正しい敬語を使えば、相手もそれに応えようと努力するはず。
習うより慣れろのトレーニングとは、自分で納得する積み重ねである。
日本語の乱れ、特に敬語の乱れが取り沙汰されて久しい。「尊敬語」と「謙譲語」の使い方が逆であったり、二重敬語になっていたりで苦笑する場面も多い。
例えば電話の応対。
取引先から「○○部長はいらっしゃいますか?」との電話を受けたとき、「部長はもうお帰りになられました」と答える間違い。
正しくは下記のような返答をする。
「申し訳ございませんが、○○は本日失礼させて頂きました。よろしければ私が代わりにご用件をお伺い致しましょうか?」
どうすればそんなスキルが身につくか。
ビジネスマナースクールで高い月謝を払って習得する以前に、そもそもマナー教育は子供のうちから家庭や学校で行うべきものだろう。
私の通っていた学校では幼稚園生にして、朝夕の挨拶は「ごきげんよう」、感謝の言葉は「恐れ入ります」と言うように躾けられた。
こまっしゃくれた子供だと思いもするが、敬語は何度も口に出す訓練を積まないと咄嗟のときに出てこない。シドロモドロの応対で恥をかくのが落ちだ。
たとえ敬語を知らない親であっても、トレーニングできるシーンは幾らでもある。その基本は常に相手への感謝と労いの心だ。
宅配便の荷物を受け取ったときは「いつも届けてくれてありがとう」と言葉をかける。
道の清掃をしている人には「綺麗にして下さって気持ちがいいです」と笑顔を向ける。
狭い道で誰かと擦れ違うときには「お先にすみません」と会釈をする。
何かお願いするときには「申し訳ございませんが」「お手数ですが」のワンクッションを添える。
品のある日本語・正しい敬語を使えば、相手もそれに応えようと努力するはず。
習うより慣れろのトレーニングとは、自分で納得する積み重ねである。
May 15, 2008
150万円の車が800万円で売れる
日本では150万円の中古車(トヨタ)がロシアでは800万円で売れているという。
天然ガスと原油生産量の合計で2007年世界ランキング1位のロシアは、今やGDPランキングでも英国を抜こうとする勢いだ。
しかも極東ロシアのオイルマネーはシティ(ロンドン)に流れ込み、産業の実力以上のポンド高。ホテル1泊が10万円は下らないという狂乱物価を引き起こしているらしい。
資源大国が格安の旅行先として目を向けているのは日本。
財団法人日本総合研究所の所長・寺島実郎氏に伺ったところによると、スキーシーズンの新潟の高級ホテルはゴージャスさを求めるロシア人でいっぱいだという。
ウラジオストックのビジネスマンが、年に3回も家族連れで苗場スキー場にやってくるほど、世界の「勝ち組」として国民所得が上がっているのだ。
勝ち組はロシアだけではない。
2000年と2007年を対比すると、オーストラリアでは円に対する為替レートが57.9%もアップ、国民所得は3倍になった。
日本がいかに食料やエネルギーをオーストラリアに依存しているかが見て取れる。
それにしても原油価格が高騰しているにも関わらず、なぜ日本経済はパニックになっていないかだ。
寺島氏によると、日本は産業力を高めることにより、長期的な為替の円高へのシフトを行ってきたからだという。
ちなみにオイルショックが起きた1979年の円ドルレートは1$219円。
2008年1月時点の日本への原油入着価格は10,056円Bであるが、もし1$219円のままなら20,455円Bという倍の価格になってしまったはずである。
トヨタがパブリカばかり作っていたら円高シフトは目論めなかったが、10万ドルで売れるレクサスを作る産業戦略があったからこそ今の日本が存在しているのだ。
オイルマネー、サブプライム・ローン問題、世界同時株安・・・、世界経済がマネーゲーム化している中で、正気に戻るべき時が来ている。
中国の人件費がアップしているのに、日本ではワーキングプアが増加している状態は如何なものか。
資源がない日本が今後生き残っていくためには、ものづくり大国としてのプライドを失わず、私たちの日本人の手で商品を作っていくべきではないだろうか。
天然ガスと原油生産量の合計で2007年世界ランキング1位のロシアは、今やGDPランキングでも英国を抜こうとする勢いだ。
しかも極東ロシアのオイルマネーはシティ(ロンドン)に流れ込み、産業の実力以上のポンド高。ホテル1泊が10万円は下らないという狂乱物価を引き起こしているらしい。
資源大国が格安の旅行先として目を向けているのは日本。
財団法人日本総合研究所の所長・寺島実郎氏に伺ったところによると、スキーシーズンの新潟の高級ホテルはゴージャスさを求めるロシア人でいっぱいだという。
ウラジオストックのビジネスマンが、年に3回も家族連れで苗場スキー場にやってくるほど、世界の「勝ち組」として国民所得が上がっているのだ。
勝ち組はロシアだけではない。
2000年と2007年を対比すると、オーストラリアでは円に対する為替レートが57.9%もアップ、国民所得は3倍になった。
日本がいかに食料やエネルギーをオーストラリアに依存しているかが見て取れる。
それにしても原油価格が高騰しているにも関わらず、なぜ日本経済はパニックになっていないかだ。
寺島氏によると、日本は産業力を高めることにより、長期的な為替の円高へのシフトを行ってきたからだという。
ちなみにオイルショックが起きた1979年の円ドルレートは1$219円。
2008年1月時点の日本への原油入着価格は10,056円Bであるが、もし1$219円のままなら20,455円Bという倍の価格になってしまったはずである。
トヨタがパブリカばかり作っていたら円高シフトは目論めなかったが、10万ドルで売れるレクサスを作る産業戦略があったからこそ今の日本が存在しているのだ。
オイルマネー、サブプライム・ローン問題、世界同時株安・・・、世界経済がマネーゲーム化している中で、正気に戻るべき時が来ている。
中国の人件費がアップしているのに、日本ではワーキングプアが増加している状態は如何なものか。
資源がない日本が今後生き残っていくためには、ものづくり大国としてのプライドを失わず、私たちの日本人の手で商品を作っていくべきではないだろうか。
May 11, 2008
晴れ男・晴れ女でいること
私の車の中には傘が1本入っているが、滅多に使うことがない。運転中に雨が降り出しても、降りるときになると運よく雨が上がっているからだ。
電車に乗るとき、天気予報を聞いてバッグの中に折り畳み傘を入れていっても、開くことは殆どない。重たくて損をしたと思うのだ常だ。
これを「晴れ女」というのだろうか、とかくお天気には恵まれている。連休中のBBQも降水確率50%だったのを無事クリアーした。
思えば昨年の12月、種子島へ行ったときもラッキーだった。
水中翼船の運航が危ぶまれるほど荒天だったにも関わらず、観光スポットに降りる度に雨が止んだ。これを何回も繰り返すと単なる偶然とは思えなくなる。最初のうちは念のためにと傘を持って歩いたが、広げることは一度もなかった。
このときハンドルを握っていたのが「晴れ男」。私の「晴れ女」と相乗効果だったらしい。
しかし見方を変えれば、晴れ男・晴れ女はポジティブ思考がもたらす成り行きともいえる。
自分は運がいいのだと信じきっていれば、天も味方するオプティミストだ。
「調子に乗ってんじゃないよ!」と不愉快に思う人もいるだろうが、ネガティブ思考は雨につながることが多い。何故か。
ノーベル賞を受賞した神経学者ジェラルド・エデルマンによると、記憶とは脳のどこかに貯蔵されているのではなく、思い出す瞬間に毎度再構築されるという。
脳の中で、記憶の元になる材料(シノプス)が結合してどんな形が作られるかは、その瞬間の気分に左右されるし、回りからの影響を受けやすい。
再構築を何度も繰り返すうちに記憶の経路は太くなっていくのだが、良くも悪くも変質する。
「旅行に行けば雨が降る」という暗い気持ちを重ねるたびに、「そうですね」と同調されるたびに、雨男・雨女の幻想が現実になっていくのだ。
どんな晴れ男・晴れ女にだって回りと平等に雨は降る。しかし雨の記憶をわざわざ作り出す必要はない。
「また失敗したらどうしよう」ではなく「今度も絶対に成功する」のポジティブ思考が未来を晴天に変える。
電車に乗るとき、天気予報を聞いてバッグの中に折り畳み傘を入れていっても、開くことは殆どない。重たくて損をしたと思うのだ常だ。
これを「晴れ女」というのだろうか、とかくお天気には恵まれている。連休中のBBQも降水確率50%だったのを無事クリアーした。
思えば昨年の12月、種子島へ行ったときもラッキーだった。
水中翼船の運航が危ぶまれるほど荒天だったにも関わらず、観光スポットに降りる度に雨が止んだ。これを何回も繰り返すと単なる偶然とは思えなくなる。最初のうちは念のためにと傘を持って歩いたが、広げることは一度もなかった。
このときハンドルを握っていたのが「晴れ男」。私の「晴れ女」と相乗効果だったらしい。
しかし見方を変えれば、晴れ男・晴れ女はポジティブ思考がもたらす成り行きともいえる。
自分は運がいいのだと信じきっていれば、天も味方するオプティミストだ。
「調子に乗ってんじゃないよ!」と不愉快に思う人もいるだろうが、ネガティブ思考は雨につながることが多い。何故か。
ノーベル賞を受賞した神経学者ジェラルド・エデルマンによると、記憶とは脳のどこかに貯蔵されているのではなく、思い出す瞬間に毎度再構築されるという。
脳の中で、記憶の元になる材料(シノプス)が結合してどんな形が作られるかは、その瞬間の気分に左右されるし、回りからの影響を受けやすい。
再構築を何度も繰り返すうちに記憶の経路は太くなっていくのだが、良くも悪くも変質する。
「旅行に行けば雨が降る」という暗い気持ちを重ねるたびに、「そうですね」と同調されるたびに、雨男・雨女の幻想が現実になっていくのだ。
どんな晴れ男・晴れ女にだって回りと平等に雨は降る。しかし雨の記憶をわざわざ作り出す必要はない。
「また失敗したらどうしよう」ではなく「今度も絶対に成功する」のポジティブ思考が未来を晴天に変える。
May 01, 2008
見たい番組がなくなった
近ごろ地上波の民放テレビをほとんど見なくなった。理由は簡単、つまらないからだ。
いつも同じ顔ぶれが並ぶバラエティー番組や歌番組は、どの放送局か見分けがつかない。
果たしてスポンサーが期待する視聴率は取れているのだろうか?
ビデオリサーチ社のデータによると、2007年に高視聴率を獲得した民放番組ベスト3は「世界フィギュアスケート選手権2007東京・女子フリー(3/24 フジテレビ)」、「行列のできる法律相談所(8/19 日本テレビ)」、「華麗なる一族・最終回(3/18 TBS)」。
ちなみに芸能・バラエティ番組部門に限定すると「8時だヨ!全員集合(1981年2/21 TBS)」(47.6%)が今なおトップのままだ。
経営者の会に出席した先日、BS放送局の社長から視聴率の現状を知らされた。
なんと視聴率の公表にはBS番組が含まれていないというのだ。
歴代ワースト2位になった昨年の「第58回NHK紅白歌合戦」は視聴率が39.5%となっているが、BSで放映された分の視聴率をプラスすれば50%は超えるはずだという。
それならなぜBS放送の視聴率を取って公表しないか。
広告料金が地上波の1/10で済み、多くの視聴者が集まる人気番組なら、スポンサーが殺到しそうなもなのに?
そこに歯止めをかけているのは広告代理店。地上波番組からBSにスポンサーが移れば、民放局と系列の新聞社の収入が激減してしまうからだ。
高層ビルが乱立した首都圏では東京タワーの肩身が狭くなった。
地上波デジタル放送の発信地として、2011年には東京第二タワーが完成する。しかし高さ世界一のタワーから飛ばした電波でさえも関東一円にしか届かない。
高画質テレビでの美しい映像が注目されている今、視聴者は衛星からダイレクトに届くBS番組に期待をかけていくはずだ。本当に面白い番組、有益な番組を探している層は、財布にゆとりのある大型テレビの購買層でもある。
計画のスピードよりも速く時代は進む。
リビングがホームシアターになった時、大画面でお笑い芸人の顔を見たい人がどれほどいるのだろう。
いつも同じ顔ぶれが並ぶバラエティー番組や歌番組は、どの放送局か見分けがつかない。
果たしてスポンサーが期待する視聴率は取れているのだろうか?
ビデオリサーチ社のデータによると、2007年に高視聴率を獲得した民放番組ベスト3は「世界フィギュアスケート選手権2007東京・女子フリー(3/24 フジテレビ)」、「行列のできる法律相談所(8/19 日本テレビ)」、「華麗なる一族・最終回(3/18 TBS)」。
ちなみに芸能・バラエティ番組部門に限定すると「8時だヨ!全員集合(1981年2/21 TBS)」(47.6%)が今なおトップのままだ。
経営者の会に出席した先日、BS放送局の社長から視聴率の現状を知らされた。
なんと視聴率の公表にはBS番組が含まれていないというのだ。
歴代ワースト2位になった昨年の「第58回NHK紅白歌合戦」は視聴率が39.5%となっているが、BSで放映された分の視聴率をプラスすれば50%は超えるはずだという。
それならなぜBS放送の視聴率を取って公表しないか。
広告料金が地上波の1/10で済み、多くの視聴者が集まる人気番組なら、スポンサーが殺到しそうなもなのに?
そこに歯止めをかけているのは広告代理店。地上波番組からBSにスポンサーが移れば、民放局と系列の新聞社の収入が激減してしまうからだ。
高層ビルが乱立した首都圏では東京タワーの肩身が狭くなった。
地上波デジタル放送の発信地として、2011年には東京第二タワーが完成する。しかし高さ世界一のタワーから飛ばした電波でさえも関東一円にしか届かない。
高画質テレビでの美しい映像が注目されている今、視聴者は衛星からダイレクトに届くBS番組に期待をかけていくはずだ。本当に面白い番組、有益な番組を探している層は、財布にゆとりのある大型テレビの購買層でもある。
計画のスピードよりも速く時代は進む。
リビングがホームシアターになった時、大画面でお笑い芸人の顔を見たい人がどれほどいるのだろう。
April 22, 2008
仕事帰りのワンクッション
神経を張り詰めるトラブルと戦ったあと、溜息をつきながら車のエンジンキーを回した。
ラジオからは聞きなれたパーソナリティの声。
点灯したカーナビの行き先から自宅を選んで、ギアをドライブに入れる。
いつものように第3京浜から横浜新道へと走っていくうちに、どこかへ寄り道したい気分になる。ベイサイドマリーナに行ってみようか、いっそ箱根の温泉まで足をのばしてみようかと、ハンドルを握る手が誘惑する。
仕事場から家に戻る前にワンクッション。どこかへ寄りたくなるのは私だけではないだろう。
例えばマンデリンの美味しい珈琲屋であったり、負けを取り戻したいパチンコ屋であったり、昨日の続きが読める駅ナカの書店であったり、常連が集うカラオケスナックであったり・・、人それぞれ立ち寄りたい場所があるはずだ。
ホッと一息ついて、溜まった気を逃したい。
ウインカーを右に出せば自宅なのだけれど、あえて今日は直進。
逗子マリーナの端にある公園に車を停めた。日没を待っていてくれた相模湾に、両手を広げて挨拶と深呼吸をする。母なる海を抱きしめる。
今日は厳しかったよ。でもここまで帰って来たよ。
私を癒してくれる景色と一緒に無言の10分を過ごす。いつでもここにいてくれる大親友。
自宅に戻って鍵を開けたら、家の中には暗い気持ちを持ち込まないようにしよう。
生まれた場所でなくてもきっとみんな、ごく近い場所に心の故郷を持っている。
ラジオからは聞きなれたパーソナリティの声。
点灯したカーナビの行き先から自宅を選んで、ギアをドライブに入れる。
いつものように第3京浜から横浜新道へと走っていくうちに、どこかへ寄り道したい気分になる。ベイサイドマリーナに行ってみようか、いっそ箱根の温泉まで足をのばしてみようかと、ハンドルを握る手が誘惑する。
仕事場から家に戻る前にワンクッション。どこかへ寄りたくなるのは私だけではないだろう。
例えばマンデリンの美味しい珈琲屋であったり、負けを取り戻したいパチンコ屋であったり、昨日の続きが読める駅ナカの書店であったり、常連が集うカラオケスナックであったり・・、人それぞれ立ち寄りたい場所があるはずだ。
ホッと一息ついて、溜まった気を逃したい。
ウインカーを右に出せば自宅なのだけれど、あえて今日は直進。
逗子マリーナの端にある公園に車を停めた。日没を待っていてくれた相模湾に、両手を広げて挨拶と深呼吸をする。母なる海を抱きしめる。
![]() | ![]() |
今日は厳しかったよ。でもここまで帰って来たよ。
私を癒してくれる景色と一緒に無言の10分を過ごす。いつでもここにいてくれる大親友。
自宅に戻って鍵を開けたら、家の中には暗い気持ちを持ち込まないようにしよう。
生まれた場所でなくてもきっとみんな、ごく近い場所に心の故郷を持っている。
April 16, 2008
最低・失礼・粗末の3S
日本にエアロビクスが入ってきた頃から、フィットネスクラブ通いをしている。
逗子に越してきてからも体力維持のために近所のスポーツクラブに入ったが、入会後2〜3度しか行っていない。
最大の理由は不潔なこと。
見学のときに見極めれば良かったのだが、1つしかないスタジオは湿っぽく、ハードな運動をすれば鏡が曇って見えない。
ロッカールームでなぜ皆がビーチサンダルを履いてるのかと思えば、床が髪の毛だらけ。
もちろんシャワー室も洗面台も汚し放題のまま放置され、サウナの壁は腐りかかって防空壕のようだ。目のやり場に困る。
2ヶ月ほどして「しばらくお見えになっていませんが、どうなさいました?」と電話を貰ったが、まさか「汚くて行けません」とは言えず、口を濁しておいた。
しかし月に12,600円は馬鹿らしい。
あの乏しい設備でしかも日中は子供のスイミングスクールにプールを独占されて、駐車場は当て逃げが出るほどに狭い。
自宅周辺のジョギングとWii Fitでトレーニングすることに決め、退会届を出しに行った。
するとスタッフが集まってヒソヒソ。
なんと月会費が4か月分、溜まっているというのだ。
引き落としの銀行支店名が間違っていたそうだが、それならどうして連絡をくれなかったのか。
休んでいる理由をを尋ねる電話こそあれど、こんな大事な用件の引継ぎが出来ていないとは、スタッフの教育はどうなっているんだろう。
4か月分の手持ちが今ないと伝えると、いつ持ってくるのかとしつこい。
カードじゃダメですか?と聞けば「使えません」って、使えないのはそっちでしょ!
整理・整頓・清掃・清潔・躾・作法。
6Sのどれ1つ出来ていない殿様商売がまかり通るとは、地域独占の特権なのかな。
心の広いお客様は神様だ。
逗子に越してきてからも体力維持のために近所のスポーツクラブに入ったが、入会後2〜3度しか行っていない。
最大の理由は不潔なこと。
見学のときに見極めれば良かったのだが、1つしかないスタジオは湿っぽく、ハードな運動をすれば鏡が曇って見えない。
ロッカールームでなぜ皆がビーチサンダルを履いてるのかと思えば、床が髪の毛だらけ。
もちろんシャワー室も洗面台も汚し放題のまま放置され、サウナの壁は腐りかかって防空壕のようだ。目のやり場に困る。
2ヶ月ほどして「しばらくお見えになっていませんが、どうなさいました?」と電話を貰ったが、まさか「汚くて行けません」とは言えず、口を濁しておいた。
しかし月に12,600円は馬鹿らしい。
あの乏しい設備でしかも日中は子供のスイミングスクールにプールを独占されて、駐車場は当て逃げが出るほどに狭い。
自宅周辺のジョギングとWii Fitでトレーニングすることに決め、退会届を出しに行った。
するとスタッフが集まってヒソヒソ。
なんと月会費が4か月分、溜まっているというのだ。
引き落としの銀行支店名が間違っていたそうだが、それならどうして連絡をくれなかったのか。
休んでいる理由をを尋ねる電話こそあれど、こんな大事な用件の引継ぎが出来ていないとは、スタッフの教育はどうなっているんだろう。
4か月分の手持ちが今ないと伝えると、いつ持ってくるのかとしつこい。
カードじゃダメですか?と聞けば「使えません」って、使えないのはそっちでしょ!
整理・整頓・清掃・清潔・躾・作法。
6Sのどれ1つ出来ていない殿様商売がまかり通るとは、地域独占の特権なのかな。
心の広いお客様は神様だ。
April 11, 2008
なりたい職業を選ぶこと
高校生の頃、父に買ってもらったギターを掻き鳴らしながら、シンガーソングライターになることを夢見ていた。結果として作詞家になり、夢とはそう外れない職業で生計を立ててきたのだが、いったい何パーセントの人たちが職業に関して初志貫徹しているだろう?
なりたい職業ランキング(第1回子ども生活実態基本調査)で男子の場合を見ると、中学生の第1位〜3位が「野球選手」「サッカー選手」「マンガ家・イラストレーター」だったのが、高校生になると「学校の先生」「公務員」「医師」と、いきなり安定志向に走る。
(女子は中学生の第1位〜3位が「保育士・幼稚園の先生」「看護師」「マンガ家・イラストレーター」、高校生になると「学校の先生」「「保育士・幼稚園の先生」「医師」)
喰いっぱぐれのない職業としては堅実な選択だろうが、お墓に入るまでのルートが見えているような人生だと思う。
先日、石釜焼きピザの「自遊人処」へランチしに行ったときのこと。
石釜の裏手からカツーン、カツーンと薪を割る音がする。オーナーのKさんに聞けば長野にある全寮制の学校から、高校生2人が週末を利用して職業体験にやって来たのだと言う。
子供たちの自主性を重んじるその学校では、大学受験に向けての詰め込み教育をするわけでなく、薪割りにしろ畑作りにしろ、何でもやりたいことにチャレンジさせる教育法を取っている。将来の道は、敷かれたレール通りではなく自ら模索させる。
「もう少し、後ろから割った方がいいんじゃない?」
後ろから先輩のアドバイスを受けながら、満身の力で斧を振り下ろす後輩。額は汗びっしょりだけど、見るからに爽やかだ。
彼らはスモーク(燻製)クッキングにも興味があって、燻製が評判のレストランバーへも行って来た。「海音」という店のオーナーSさんは、昼間は美容院の経営、夜はバーでシェイカーとフライパンを振り、不動産鑑定士の資格まで持っているという働き者。
我が家でのBBQパーティーに招待したのがきっかけで、「自遊人処」のオーナーとは良き先輩・後輩の間柄になっている。
2人とも逗子という故郷をこよなく愛し、仲間とネットワークを組みながら着実に商売の幅を広げている。
しばしお喋りに付き合ってくれて、また薪割りに戻った高校生たち。
その様子を見ていたお客さんの子供たちが、今度は石釜に入れるピザ作りを覗き込んでいる。どうやって生地を丸く伸ばすの? 何のソースを塗ってるの?と矢継ぎ早に質問が飛ぶ。

子供たちの興味津々な目には、ピザ職人が将来なりたい職業に映っているかもしれない。
それが野球選手であってもイラストレーターであっても、100%不可能なんてことはない。
方程式を解いて英単語を丸暗記し、休日返上で学習塾に通う毎日からは、想定できない夢の職業であったとしても・・。
なりたい職業ランキング(第1回子ども生活実態基本調査)で男子の場合を見ると、中学生の第1位〜3位が「野球選手」「サッカー選手」「マンガ家・イラストレーター」だったのが、高校生になると「学校の先生」「公務員」「医師」と、いきなり安定志向に走る。
(女子は中学生の第1位〜3位が「保育士・幼稚園の先生」「看護師」「マンガ家・イラストレーター」、高校生になると「学校の先生」「「保育士・幼稚園の先生」「医師」)
喰いっぱぐれのない職業としては堅実な選択だろうが、お墓に入るまでのルートが見えているような人生だと思う。
先日、石釜焼きピザの「自遊人処」へランチしに行ったときのこと。
石釜の裏手からカツーン、カツーンと薪を割る音がする。オーナーのKさんに聞けば長野にある全寮制の学校から、高校生2人が週末を利用して職業体験にやって来たのだと言う。
子供たちの自主性を重んじるその学校では、大学受験に向けての詰め込み教育をするわけでなく、薪割りにしろ畑作りにしろ、何でもやりたいことにチャレンジさせる教育法を取っている。将来の道は、敷かれたレール通りではなく自ら模索させる。
「もう少し、後ろから割った方がいいんじゃない?」
後ろから先輩のアドバイスを受けながら、満身の力で斧を振り下ろす後輩。額は汗びっしょりだけど、見るからに爽やかだ。
![]() | ![]() |
彼らはスモーク(燻製)クッキングにも興味があって、燻製が評判のレストランバーへも行って来た。「海音」という店のオーナーSさんは、昼間は美容院の経営、夜はバーでシェイカーとフライパンを振り、不動産鑑定士の資格まで持っているという働き者。
我が家でのBBQパーティーに招待したのがきっかけで、「自遊人処」のオーナーとは良き先輩・後輩の間柄になっている。
2人とも逗子という故郷をこよなく愛し、仲間とネットワークを組みながら着実に商売の幅を広げている。
しばしお喋りに付き合ってくれて、また薪割りに戻った高校生たち。
その様子を見ていたお客さんの子供たちが、今度は石釜に入れるピザ作りを覗き込んでいる。どうやって生地を丸く伸ばすの? 何のソースを塗ってるの?と矢継ぎ早に質問が飛ぶ。

子供たちの興味津々な目には、ピザ職人が将来なりたい職業に映っているかもしれない。
それが野球選手であってもイラストレーターであっても、100%不可能なんてことはない。
方程式を解いて英単語を丸暗記し、休日返上で学習塾に通う毎日からは、想定できない夢の職業であったとしても・・。








