無くしたもの代わりに入ってくるもの

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倍速の駆け足で過ぎる12月も残り半分、おちおちしているとお正月が来てしまう。夜型になった生活の軌道修正をしながら、放置していた義務を一つずつ片付けている。

 
パソコンデスクの上にも後にも、処理しなきゃいけない仕事が山積み。与六が走り回って山を崩し、これ何だったっけ?のカオスがまた増えていく。
 
コーヒーを入れに階下へ行くと、怒られたばかりの与六が日溜まりに転がっている。頭を撫でると歯を見せて笑う能天気さに、どんよりしていた私の心にも日が射してきた。
 
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本来なら今ごろ私はこの家には居なくて、左手の薬指にリングをはめて、もう一人のためにコーヒーを入れていたはずだった。ところが入籍の直前に相手が重い病を患っていることが分かり、そこから私の中での時間は止まったままだ。
 
事情を知らない人から「おめでとう」を言われると困るので、なるべく知り合いには会わないように過ごしてきた。
その間に得たものは、新しく始めた仕事を通して生まれた仲間たち。活動エリアが変わるだけでこんなに人間関係が変わるとは、異次元に引っ越したような気分である。
 
人間関係の引っ越しで、SNSの使い道も変わった。今やFacebookはスペシャルなことがあったときしかアップしない。友人のタイムラインへのイイネ!もしない。イベントの通知も受けない。誘われなくても構わない。
 
人の顔色を気にせず、自分が動きたいように動くのは猫の暮らしみたいで、なんだか与六が師匠に思えるほどだ。
 
そして今日はまた新しい人間関係への第一歩。午後から会合に出席するため、あわててバス亭まで走っていたら、親子連れの地域猫が後ろからついてくる。小さな声でニャと鳴いて、バスに乗る私を見送ってくれた。マズイ! 世間離れしすぎて人間じゃなくなってきたかも(–;)
 
ポケットで震動したスマホを見ると、これから会う仲間から。連絡手段として使っているLINEのトークには新しい名前が並び、古いやり取りは下に落ちていく。新陳代謝ってこういうことなんだろう。
 

猫とまったりする日溜まりも幸せだけど、停滞から抜け出て走り出さなくちゃ。古いコートは脱いで、ピカピカの新品を着て、前に進んでいきたいと思う。

 
 
 

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