恋がしたくなった春の夜明け

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今日は暖房が要らないほど暖かい一日だった。Facebookで友人たちの投稿を見ていると、一気に開花した桜の画像が沢山アップされている。冬に強い冷え込みがあったほうが、ソメイヨシノの花芽は早く休眠から目覚めるらしい。

私のなかで近頃むくむくと芽生えてきた心理現象。それはここ数年に渡り全く興味を抱かなかった、誰かに恋をしたいというモチベーションだ。夕食を取りながら見ていたラブコメディ「デート~恋とはどんなものかしら~」の最終回で、30歳を越えながら絶対に自分から好きと言えないカップルの不器用さ・もどかしさに、恋が始まるドキドキ感を思い出した。主題歌のサビ、🎵あなたに恋をしてみました~🎵のフレーズが耳にリフレインして、堅く閉じた蕾に春の陽光が差したような感覚である。

去年に増して2~3月は家ごもりの仕事に時間を費やし、生きているぬくもりは足元を温めてくれる猫しかいない状況が続いた。明け方ベッドに入ればすっ飛んできて、添い寝してくれる親密度は恋人そのもの。与六がいれば男なんか要らないと豪語していたのが、やっぱり抱き合うのは人間でなくちゃと思ったのは、友人から届くWedding Partyの招待状であったり、いつもloveloveの画像をFacebookに投稿するカップルであったり、大人が恋に弾ける姿を見せつけられたせいかもしれない。

睡眠サイクルが二転三転し、夜明け前に起きた月曜日。早起きの小鳥が鳴く声に誘われて散歩してみた。水色の空の下端には、これから太陽が昇る紅色。まだ点ったままの外灯が、夜から朝にバトンを渡そうとしている。

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「いつまでも可愛い女の子でいなきゃだめだよ。もっと華やぎなさい」。20年来の仲である男友達に説教されたことで、外に出る準備を始めたこの頃。クローゼットに吊るされた服たちがどれも臆病な色に見えて、ビビッドな春色のブラウスを買いに行こうと決めた。失敗をひるまず、先ずは恋の始まりから楽しまなくちゃ。季節が新しく生まれ変わる4月はもう目の前まで来ている。

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