来ないで!なのに、困った人が寄ってくるのは・・

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疑問に思っていたこと。道に迷っているとか探し物をしているとか、見ず知らずの困った人がなぜ自分を見つけて寄ってくるのか、私と同じ不思議を抱えている人も多いだろう。そこで前回の終電エピソードを補足する記事を、同じ境遇である方たちの幸せのために書くことにした。

最終の逗子行きを待つ品川駅のホーム。徹夜仕事で疲れているのでどうしても座りたい。金曜の最終はグリーン車でも座れないことが多いので、椅子取り合戦には負けないぞ!と気合を入れて列に並んでいた時のことである。

小柄なお爺さんがよろよろしながらホームの端を歩いてきた。線路に落ちてもおかしくないほど明らかに酔っぱらっている歩き方だし、服装はホームレスみたいにボロボロで、みんな目を伏せて見て見ぬふりをしている。私だって早く通り過ぎて欲しいと思っているのに、ふとした瞬間からお爺さんはこちらに一直線で、「あのねぇ~~、グリーンの切符はどこ?」と声をかけてきた。

あらかじめスマホのモバイルスイカでグリーン券を買っている私は、ホームの売り場がどこか知らない。キョロキョロ見回しても列の乗客たちは知らんぷり。でも何だかそれっぽい機械が見えたので黙って指さしたところ、「あ、そう」とお爺さんは去って行った。

それから5分ほど過ぎてまた似たような状況に・・。お爺さんがどう見ても絶対に私を目がけて歩いてくる。買えなかったと言いがかりを付けられるのかと震えていたら、「おねえさん、グリーン買えたよ。ありがとね」とお礼を言いに来てくれたのだ。

架線トラブルで遅れた最終電車は超満員。座りたーい!と空席を探した私は奇跡的にも、とんでもない席(前回のブログをご参照)に座ることができた。お爺さんを最後までケアしてあげられなかったのを後悔して、やがて爆睡してしまった。

今になって思うに、あの人は神様だったのかもしれない。お正月に頑張って七福神巡りをした中にいた一人の神様かもしれない。グリーン車の温かいシートで睡眠を取りながら逗子まで帰って、友人のタクシー運転手が乗車待ちの列を離れて迎えに来てくれていて、すごく幸せな帰路だったと思う。

こうしてブログを綴る部屋の外からは春一番の強風が吹く音。それは幸せを大きく約束してくれる音だったら嬉しいなあと、いろんなものが寄ってくる自分を贔屓することにした。結局のところお人好しは、自分を幸せにしてくれる魔法なのかもしれないね。仕事へのオファーも増えた今、私と似たような境遇の人に、きっと良いことがあるよと告げたいための補足記事である。

 

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