女は何歳まで現役でいられるのか。子孫を残す面では高年齢出産のリミットがあるけれど、いつまで身体と頭脳の能力や肌の美しさを保っていられるんだろう。それを決定するのは誰なんだろう。
続行か引退かの間にいる浅田真央、AKB48を卒業する大島優子。世界NO.1フィギュアスケート選手&時代の先端を行くアイドルとしてトップに君臨する2人は、20代の若さなのに、現役から退いて更なるステージに向かおうとしている。どうしてそんなに急ぐのか、美しさ・若さ・才能の3点セットにプライオリティがある日本だからだと思う。
人間は生まれてきた時からオンリーワンの個性を持っている。スポーツの才能、絵の才能、音楽の才能などなど。それを親が発見し、磨いて伸ばしていくことを進めていけばやがて大物になれるはず。大きくなったら○○になりたいと、子どもたちは作文に将来への夢を綴る。
私が大学受験に向けて英語の学習塾に通っていた頃、”SOMEBODY”を先生が「大物、ひとかどの人物」と訳したことが素晴らしく感じたが、対局にある”NOBODY”を特定できなかった。何を夢見たら良いのか、ゴタゴタした家の事情があり、お嬢様大学に入ってから目的を結婚に絞った私はその他大勢のANYBODYとなったあげく、夫に養って貰うからには家に閉じこもった模範的主婦となった。しかし無味乾燥な生活が嫌で数年で破局。離婚して子どもを育てながら自分が進むべき道を探したけれど、大卒の資格程度でキラキラできる職業に就けるはずがない。しかも女は若いほど認められる風潮と、専業主婦に税的優遇がなされる制度。いつか見返してやるんだと思いながら、ANYBODYからもドロップアウトしたNOBODYが泣いてここまで歩いて来たんだと思う。
そして少子高齢化の今。女性は夫を支え子育てに勤しむべきと設けられた配偶者控除が、安部首相によって見直される局面に来ている。女性が社会に出て稼いで貰わねばの方針であるが、上記の理由がある私には何を今さらのチャンチャラおかしい話だ。優遇されたANYBODYな奥様たちを羨ましく思いながら、独りで子どもを巣立て、シングル世帯となった家計にこれまでどれほどの税負担が課せられてきたのか、市民税の納入通知書が届くと気が遠くなる。浅田真央も大島優子も歳を重ねれば、いつか不公平すぎる世に怒る時がくるかもしれない。
女は道具じゃないのだ。
美しさ・若さ・才能の3点セット持ちの女は、働いた分だけ国に多額の税金を入れろ?
専業主婦は国の役に立たなくなったから、雇ってくれる場を見つけて社会保険分の労働をしろ?
離婚して子育てが終わったババアは、もう役に立たないから早く死ね?
国民の自由な生き方に対し、日本は戦後からどこが変わったのかよく分からない。誰のために生きるのか、今のところは独女として「ニャンコ命」を貫いているけれど、そのうちコンパニオン・アニマルを飼う贅沢としてペット税まで搾取される時がくるんだろう。
政府の搾取の矢面に立っている飼い主のもとで、もうすぐ5歳の誕生日を迎えるコンパニオン・アニマル与六。猫は亭主にできなくとも、こんな行き先のない世の中できっと福を運んでくれる存在だと信じることにしよう。
独り善がりで恒例にしているデスクトップカレンダーと、携帯の待受画面。もしお気に召しましたらサイズを選んで画像をクリック、別ウインドウが開いたらダウンロードして下さいませ(マウスポインターが+マークになっていたら更にクリックして、画像を最大サイズにしてからダウンロード)。
春色の被り物をしたカエルにゃん与六からのハッピーが届きますように。ちなみに手前にあるのは「キャットテール」という西インド諸島の植物です。与六が手でチョイチョイするのを防ぎながら、なんとか写真を撮った苦労を察して頂ければ幸せでございます。
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