「目は口ほどに」疑いたくなる

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口は雄弁に嘘を語っても、目は正直だ。25日に国民向けメッセージを発した菅首相の目は、死にかけたイワシみたいに濁っていたし、26日に福島原発の海洋汚染について報告した枝野長官は、アップアップしてる金魚みたいに目が泳いでいた。まるで酸欠のお魚コンビ。これでは日本政府が世界に嘘をついていると疑われても致し方ない。

福島原発は日ごとに状況が悪化していくのに関わらず、マスコミは口裏を合わせたかのように、リアルな映像を放映しなくなった。どの局にもスクープはなく、溜めこんだバラエティ番組を流す合間に、何度も聴いたニュースを繰り返すばかり。そんな姑息な手に騙されるほど国民は馬鹿じゃなく、報道規制が敷かれているのは火を見るより明らかだ。

3月15日の日記「横須賀の放射線量が上がっていた」の経過を辿ってもらうと分かるように、いきなり数値が計測不能まで跳ね上がったグラフが、二日後には何事もなかったような平坦なラインに落ち着いている。しかも2~3分待たなければ表示されなかったサイトが、見張りのアクセスが集中しているにも関わらず、瞬時に表示されるようになった。誰かの意図を感じずにはいられない。

ブラウザのいちばん上。サーバにアクセス要求を渡すURLの文字列を見ると、JAVAのservletを使っている。ユーザがクリックすると、蓄積してある数値データを読み込み、グラフに成形して表示するCGIだ(ブラウザからの要求に応じてWEBサーバがプログラムを実行する仕組み)。光フレッツでもジリジリと時間がかかるものが、こんなに素早く表示されるのは、あらかじめ幾つかのパターンを作った画像を貼りつけて表示しているのではと疑いたくなる。

嘘は嘘を呼ぶ。野菜、原乳、水道水、海、空気・・etc、公開されている放射能物質の値に信ぴょう性があるとは思えず、つき通せる嘘にも限界があるからこそ、菅さんも枝野さんも目が終わっているんだなと思う。

もうこの歳まで生きたんだから、いつ死んでも悔いはない私に、海外の報道関係にいる友人から電話があった。君のために防護服も防護マスクも用意してあるよと言う。そんなものを上空からヘリコプターで落としてくれたって、どこに逃げて、どうやって新しい暮らしを始めろと言うのか。

みんなの祈りで天災は回避できても、嘘や悪意が生み出した人災は回避できない。避難施設で暮らす被災者が呟いた言葉の「朝起きるたびに、今までのことが夢だったらいいのにと思います」は、日本中の誰もが「うん」と肯く。まだ大丈夫でも、もうダメでも、私は真実が知りたい。納得しなければ諦めることができないのが、人間の心情だと思っている。

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