昨夜から逗子に来ている。小坪の山の上に建つ地中海村みたいなマンションで、1年前に購入した。春から秋にかけて天気の良い日は友人たちを招待することもあるが、大抵は1人で来てストレスを癒す。

メゾネットになっているこの家には2つのテラスがあり、1階はリビングの外で町並みを見降ろす。朝食後にコーヒーを飲んだり、友人が来たときはスモーキングエリアにもなる。今はここでTRAINCHAのTHE LOOK OF LOVEを聞きながらPCに向かっている。

2階のテラスは廊下とバスルームに面していて、隣の棟の向こうに逗子の海が見える。空にはトンビたちが飛び交い、バーベキューをする時には間近まで近寄ってくるのには驚かされる。春のぽかぽかと暖かい日に、のんびりと空を見ながら冷たいビールを飲むのは至福の時間だ。

テラス1

テラス2

テラス3


本来なら私の隣には大切な人が座っているはずだった。一緒にこの家を探し、青山のCASSINAでソファーを選び、真空管アンプのオーディオセットを運び込み、その数ヵ月後に天国に旅立ってしまった。

思い出して涙ぐんでいると、不思議なことに黄色の小さな蝶が私の周りを飛ぶ。彼のお葬式に飛んでいたのと同じ種類で、友人たちも目撃しているのだから幻覚ではないだろう。

「君なら大丈夫。なんでも良いほうに考えるとしよう。」と、病床から彼が送ってくれたメールと共に、私を励ましてくれる最強の味方でもある。