September 2007
September 29, 2007
お嬢様大学のレッテル
PRESIDENTの10/15号『学歴格差大図鑑』を捲っていたら、『「全国・女子大学」狙うならここだ』のページが目にとまった。
どれどれ私の出身校は・・、津田塾、フェリスに続いて第3位にランクインしている。
皇后様を筆頭に、卒業生には良家の子女が名を連ねるブランド大学。受験生には申し訳ないが、自ら入りたくて入った訳ではない。
湘南の某お嬢様高校3年の夏、推薦入学の話があって大喜びしたのは私の両親。男女共学校を受けようと勉学に励んでいたところに「他の大学に行くなら、学費は自分で払いなさい」と言い放った。
反論も出来ずにそのまま翌春に入学。
周りはセレブ意識のかたまりで、サークルの先輩には「普段着の指輪は最低でもカルチェよ」と言われ、社会学の教授が「君たちは慶応・早稲田以下の学生とは交際してはいけない」と豪語したのを思い出す。
なんか違うような、でもそうなの? やがて朱に染まって赤くなる。
お茶・お花・お裁縫・お料理等の花嫁修行をして在学中に婚約、卒業と同時に結婚。
影役者として朝昼晩、家事のルーティンワークが一生続くことに気づいた時、「これからは○○さんの奥さんと言われるんだよ。幸せだろう」と言った夫にカチンときて別居、離婚に至った。お子ちゃまだった。
思えば学生時代、何をしていたのか。勉強は適当にこなしたものの、将来へのビジョンがあったのか。親がなんと言おうと、進路選びにもっと真剣になれなかったのか。
大学の研究室、ゼミで肩を並べていた仲間は就職組・結婚組の二手に分かれた。
卒業と同時にマスコミで活躍している友人もいれば、良きお母さんとして家庭にすっぽり収まった友人もいる。中には私のように、出遅れて職業意識に目覚めた人間もいる。
話は冒頭の雑誌記事に戻るが、『「年収1000万円以上」稼げる学歴ベスト60』私立大学の部で、私の母校もランクインしている。慶応、早稲田、国際基督教、上智、同志社に続く第6位だ。
私が在籍していたセレブ至上主義の頃とは、学生気質も変わったのだろう。
「家系が良い、お金持ち、美しい、お勉強ができる」だけでは世間は渡れないからだ。しかしそこにプラスすべきものを知れば、最強になれるチャンスがある。
俗に言われ続けてきた「お嬢様大学」のレッテルを、実力で貼りかえていく後輩たちに期待したい。玉石混交の「玉」にもっと磨きをかけてね!と。
どれどれ私の出身校は・・、津田塾、フェリスに続いて第3位にランクインしている。
皇后様を筆頭に、卒業生には良家の子女が名を連ねるブランド大学。受験生には申し訳ないが、自ら入りたくて入った訳ではない。
湘南の某お嬢様高校3年の夏、推薦入学の話があって大喜びしたのは私の両親。男女共学校を受けようと勉学に励んでいたところに「他の大学に行くなら、学費は自分で払いなさい」と言い放った。
反論も出来ずにそのまま翌春に入学。
周りはセレブ意識のかたまりで、サークルの先輩には「普段着の指輪は最低でもカルチェよ」と言われ、社会学の教授が「君たちは慶応・早稲田以下の学生とは交際してはいけない」と豪語したのを思い出す。
なんか違うような、でもそうなの? やがて朱に染まって赤くなる。
お茶・お花・お裁縫・お料理等の花嫁修行をして在学中に婚約、卒業と同時に結婚。
影役者として朝昼晩、家事のルーティンワークが一生続くことに気づいた時、「これからは○○さんの奥さんと言われるんだよ。幸せだろう」と言った夫にカチンときて別居、離婚に至った。お子ちゃまだった。
思えば学生時代、何をしていたのか。勉強は適当にこなしたものの、将来へのビジョンがあったのか。親がなんと言おうと、進路選びにもっと真剣になれなかったのか。
大学の研究室、ゼミで肩を並べていた仲間は就職組・結婚組の二手に分かれた。
卒業と同時にマスコミで活躍している友人もいれば、良きお母さんとして家庭にすっぽり収まった友人もいる。中には私のように、出遅れて職業意識に目覚めた人間もいる。
話は冒頭の雑誌記事に戻るが、『「年収1000万円以上」稼げる学歴ベスト60』私立大学の部で、私の母校もランクインしている。慶応、早稲田、国際基督教、上智、同志社に続く第6位だ。
私が在籍していたセレブ至上主義の頃とは、学生気質も変わったのだろう。
「家系が良い、お金持ち、美しい、お勉強ができる」だけでは世間は渡れないからだ。しかしそこにプラスすべきものを知れば、最強になれるチャンスがある。
俗に言われ続けてきた「お嬢様大学」のレッテルを、実力で貼りかえていく後輩たちに期待したい。玉石混交の「玉」にもっと磨きをかけてね!と。
September 27, 2007
今更ながら携帯マナーについて
電車に乗るといつも流れるアナウンス。
「優先席付近では携帯電話の電源を切り、優先席以外ではマナーモードに設定し、通話をお控え下さい。」
しかし実際に優先席付近で電源を切っている人がどれだけいるだろうか。
それどころか老人が前に立とうが平気で優先席に陣取り、大声で通話している若者さえ見かける。
つい聞き耳を立てれば、どうでもいい内容。相手方の声が聞こえないだけに、通話が長引くほど周りの人たちもイライラ感が高まっていく。
なんでこのバカのために居眠りが阻害されるんだと、眉間に皺を寄せている。
しかしよく考えてみるとペースメーカーの問題は別として、乗り物内で通話することのどこがマナー違反なのか、歴然とした理由が見当たらない。
ギャーギャー騒ぐ学生グループの方がもっと煩わしいし、通勤電車を身動きできないラッシュにさせる社会はもっと迷惑だ。
乗り物内で通話していても許せるのは・・
申し訳なさそうに小声で「今電車の中なので、後でかけ直します」と答えている人。
通話口を手で隠して、お客様にペコペコと応対している営業マン。
「マナー違反ってことは承知なんですが、緊急なんで通話させて下さい」のアピールが伝わってくる人たちだ。
どうして乗り物内でこうも他人が気になるのか。しかも携帯電話が目の敵にされるのか。
人間生態学で言えば『パーソナルスペース』が起因するのではないかと思った。
家に独りでいるなら裸で歩こうが、奇声を上げようが問題はないが、乗り物という閉鎖的な空間は、個々が無関心を装わざるを得ない『社会距離』を保っている。
しかし携帯電話でプライベートな話を聞かされれば、見て見てみぬふりの暗黙ルールが破られてしまう。正義に関するマナー違反ではなく、生態的なルール違反として批判されるんじゃないだろうか。
試しに「すみません。急用なので通話しても構いませんか?」と周りに訪ねたら?
たぶんNOと言う人はいないだろう。
何故ならそこには『固体距離』という人間関係が構築されるからだ。(人間生態学では、固体距離は手をのばせば届く距離をいうが、精神的な距離が近づく意味もあろうとの拡大解釈。)
袖すり合うも他生の縁。祖先をずっとずっと遡っていけば、私たちは高確率で親類同士だ。
カリカリしないで許す心を持ち合えば、生きることはもっと楽になる。
「優先席付近では携帯電話の電源を切り、優先席以外ではマナーモードに設定し、通話をお控え下さい。」
しかし実際に優先席付近で電源を切っている人がどれだけいるだろうか。
それどころか老人が前に立とうが平気で優先席に陣取り、大声で通話している若者さえ見かける。
つい聞き耳を立てれば、どうでもいい内容。相手方の声が聞こえないだけに、通話が長引くほど周りの人たちもイライラ感が高まっていく。
なんでこのバカのために居眠りが阻害されるんだと、眉間に皺を寄せている。
しかしよく考えてみるとペースメーカーの問題は別として、乗り物内で通話することのどこがマナー違反なのか、歴然とした理由が見当たらない。
ギャーギャー騒ぐ学生グループの方がもっと煩わしいし、通勤電車を身動きできないラッシュにさせる社会はもっと迷惑だ。
乗り物内で通話していても許せるのは・・
申し訳なさそうに小声で「今電車の中なので、後でかけ直します」と答えている人。
通話口を手で隠して、お客様にペコペコと応対している営業マン。
「マナー違反ってことは承知なんですが、緊急なんで通話させて下さい」のアピールが伝わってくる人たちだ。
どうして乗り物内でこうも他人が気になるのか。しかも携帯電話が目の敵にされるのか。
人間生態学で言えば『パーソナルスペース』が起因するのではないかと思った。
家に独りでいるなら裸で歩こうが、奇声を上げようが問題はないが、乗り物という閉鎖的な空間は、個々が無関心を装わざるを得ない『社会距離』を保っている。
しかし携帯電話でプライベートな話を聞かされれば、見て見てみぬふりの暗黙ルールが破られてしまう。正義に関するマナー違反ではなく、生態的なルール違反として批判されるんじゃないだろうか。
試しに「すみません。急用なので通話しても構いませんか?」と周りに訪ねたら?
たぶんNOと言う人はいないだろう。
何故ならそこには『固体距離』という人間関係が構築されるからだ。(人間生態学では、固体距離は手をのばせば届く距離をいうが、精神的な距離が近づく意味もあろうとの拡大解釈。)
袖すり合うも他生の縁。祖先をずっとずっと遡っていけば、私たちは高確率で親類同士だ。
カリカリしないで許す心を持ち合えば、生きることはもっと楽になる。
September 26, 2007
パタッといってしまう前に
負けるな自分!、強くならなくちゃ自分!と、毎日のように思っている。
この想いはどんなチャンピオンであろうと大社長であろうと大統領であろうと、誰もが持っているに違いない。
しかし強さの裏には危惧がある。いつかくじける瞬間がくるのだろうかと。
例えれば腕相撲のテンションが保ちきれなって、パタッといってしまう瞬間。
「もうダメだ!」の諦めをどこで決断するかで、体力の温存度も違ってくる。
今回の安倍首相の退陣劇は、ギリギリ堪えて「パタッ」といってしまった典型だと感じた。
慶応病院からの会見も、声は弱々しく涙目。
力尽き翼の折れた鳥が地上に落下して、瀕死寸前の姿が全国中継されていた。
そして満面笑みの福田首相と新内閣の誕生。
きっとニュースやワイドショーでは「福田政権に何を期待しますか?」の街角インタビューが流れ、「年金問題」「テロ対策」「クリーンな政治」等々の決まりきった答えが返ってくるだろう。
騒いでいるのはマスコミばかり。
「総理なんて誰がなっても同じ」と、醒めきった国民の数が増えていくほど、今度は日本がパタッといってしまう瞬間がくるのでは?と心配になる。
しかし他人に期待する前に、期待される前に、とても大切なことがある。
他人にとってみれば自分の代わりはいるだろうけれど、自分にとって自分の代わりはいない。しごく当たり前なことだ。
自分を守るのは自分。自分を育てるのも自分。
目をそむけず、客観的に自己を見つめる努力をしていかなくちゃ。目標の達成に向けての最高のパートナーなのだから。
この想いはどんなチャンピオンであろうと大社長であろうと大統領であろうと、誰もが持っているに違いない。
しかし強さの裏には危惧がある。いつかくじける瞬間がくるのだろうかと。
例えれば腕相撲のテンションが保ちきれなって、パタッといってしまう瞬間。
「もうダメだ!」の諦めをどこで決断するかで、体力の温存度も違ってくる。
今回の安倍首相の退陣劇は、ギリギリ堪えて「パタッ」といってしまった典型だと感じた。
慶応病院からの会見も、声は弱々しく涙目。
力尽き翼の折れた鳥が地上に落下して、瀕死寸前の姿が全国中継されていた。
そして満面笑みの福田首相と新内閣の誕生。
きっとニュースやワイドショーでは「福田政権に何を期待しますか?」の街角インタビューが流れ、「年金問題」「テロ対策」「クリーンな政治」等々の決まりきった答えが返ってくるだろう。
騒いでいるのはマスコミばかり。
「総理なんて誰がなっても同じ」と、醒めきった国民の数が増えていくほど、今度は日本がパタッといってしまう瞬間がくるのでは?と心配になる。
しかし他人に期待する前に、期待される前に、とても大切なことがある。
他人にとってみれば自分の代わりはいるだろうけれど、自分にとって自分の代わりはいない。しごく当たり前なことだ。
自分を守るのは自分。自分を育てるのも自分。
目をそむけず、客観的に自己を見つめる努力をしていかなくちゃ。目標の達成に向けての最高のパートナーなのだから。
September 25, 2007
寂しさのパーセンテージ
関東からは99%見えないと思うけれど、今夜は十五夜。
「月みれば ちぢに物こそ かなしけれ わが身ひとつの 秋にはあらねど」(大江千里)の歌が、毎年決まって心にリフレインする。
月の姿に関わらず夏の喧騒が終わると、半袖のTシャツでは薄ら寒くなるこの時期。
長年続けてきた独り身が、クーラーが要らなくなると同時に「ぬくもり」を欲する不安を突きつけてくる。
クリスマスやお正月という幸せイベントが、南半球のように真夏の真っ最中だとしたら、こんな女々しい不安は感じないかもしれないのに・・。
彼岸を過ぎれば、急速に秋は深まりゆく。
最高気温が25度を割ったせいだろうか、大切に育てていたクワガタムシたちが今朝一斉に死んでいた。想像以上の長生きに驚いて、足りなくなった餌をネットで取り寄せたばかりなのに、当たり前のような自然の摂理が彼らを連れて行く。
仕方の無いことと解りつつ、心にまた1つ秋が刻まれた気分だ。
寂しい秋、美しい秋、人生の秋。
クリーニングに出し忘れて丸め込んでいたセーターを羽織り、去年の思い出を嗅ぐ。
窓から見える樹木たちは散り際を前にして、狂ったように赤く黄色く色づく。
「元気かい?」と予期せぬ電話をくれる人の優しさに、歳をとることは満更でないと微笑む。
そんな小さな灯火をどれだけ長く消さずにいられるか、自分を見つめて冬支度をしていく季節。
これまでの経験としては、心のお天気模様で寂しさが50%を超えているほうが、良い作品を書ける確率が高い。
あらゆる作家のうち、そんなことを思うのは私だけかもしれないけれど、ワープロではなく原稿用紙に向かい始めた当初から感じてきたことである。
あと2ヶ月もすれば、北風にクリスマスソングが流れる街。
これから仕事を抱えて渋滞の道路を走り、急ぎ足の人ごみに飛び込んでいく。
今年は実りの秋になりますように。
追記:午後6時50分
昨夜聞いた天気予報は外れだった。
濃紺の空にぽっかりと浮かんだ仲秋の名月。
こんなに落ち着いて見たのは何年ぶりだろう。

「月みれば ちぢに物こそ かなしけれ わが身ひとつの 秋にはあらねど」(大江千里)の歌が、毎年決まって心にリフレインする。
月の姿に関わらず夏の喧騒が終わると、半袖のTシャツでは薄ら寒くなるこの時期。
長年続けてきた独り身が、クーラーが要らなくなると同時に「ぬくもり」を欲する不安を突きつけてくる。
クリスマスやお正月という幸せイベントが、南半球のように真夏の真っ最中だとしたら、こんな女々しい不安は感じないかもしれないのに・・。
彼岸を過ぎれば、急速に秋は深まりゆく。
最高気温が25度を割ったせいだろうか、大切に育てていたクワガタムシたちが今朝一斉に死んでいた。想像以上の長生きに驚いて、足りなくなった餌をネットで取り寄せたばかりなのに、当たり前のような自然の摂理が彼らを連れて行く。
仕方の無いことと解りつつ、心にまた1つ秋が刻まれた気分だ。
寂しい秋、美しい秋、人生の秋。
クリーニングに出し忘れて丸め込んでいたセーターを羽織り、去年の思い出を嗅ぐ。
窓から見える樹木たちは散り際を前にして、狂ったように赤く黄色く色づく。
「元気かい?」と予期せぬ電話をくれる人の優しさに、歳をとることは満更でないと微笑む。
そんな小さな灯火をどれだけ長く消さずにいられるか、自分を見つめて冬支度をしていく季節。
これまでの経験としては、心のお天気模様で寂しさが50%を超えているほうが、良い作品を書ける確率が高い。
あらゆる作家のうち、そんなことを思うのは私だけかもしれないけれど、ワープロではなく原稿用紙に向かい始めた当初から感じてきたことである。
あと2ヶ月もすれば、北風にクリスマスソングが流れる街。
これから仕事を抱えて渋滞の道路を走り、急ぎ足の人ごみに飛び込んでいく。
今年は実りの秋になりますように。
追記:午後6時50分
昨夜聞いた天気予報は外れだった。
濃紺の空にぽっかりと浮かんだ仲秋の名月。
こんなに落ち着いて見たのは何年ぶりだろう。

September 24, 2007
お彼岸と6つの知恵
お彼岸の鎌倉霊園。
朝比奈峠の渋滞を予想して9時半に行ってみたら、駐車場は既にいっぱいで、管理事務所前はお花やお線香を買い求める人で混雑している。
広大な敷地の中、祖父母が眠っている墓地はずっと左手の奥にある。
さすがにここまで来ると人影は少ないけれど、周りのお墓にはそれぞれの家族たちが供養に訪れた形跡。まだ生き生きとしたお供え花が、灰色の墓石に秋の色彩を添えている。
3年前に父が倒れてから、一人娘の私が墓地の管理を引き継いだ。
毎週1回お墓参りに来ては、ご先祖様と祖父母に近況報告をしているのだが、手を合わせて目を閉じると、必ず見える情景がある。
大きな屋根の下、手前右側に祖父、左側に祖母、その後ろには沢山の人々(きっとご先祖たち)が一斉にこちらを見ているのだ。
そこは仏教でいうところの彼岸、西方極楽浄土なのだろうか。静かで清らかで、何百人が入っても窮屈でなく、常に微笑を絶やさずにいられる家である。
ちなみに「彼岸」とは、サンスクリット語の「パーラミター」(波羅蜜多)を訳した言葉。六波羅蜜(6つの知恵)の修行がベースになっている。
[布施]貪欲の心を捨てて、他人へ施しをすること
[持戒]ルールを守り、道徳的な生活をすること
[忍辱]悲しいこと辛いことがあっても、不平不満を言わず耐え忍ぶこと
[精進]最善をつくして努力すること
[禅定]心を落ち着けて動揺しないこと
[智慧]真実を見きわめる智慧を働かせること
これらを毎日実行するのは難しいので、せめて春と秋、年2回ぐらいは実行しようというのがお彼岸の法要だというが、ちょっと虫が良すぎるような・・。せめても1日にどれか1つぐらいは実行したいものだと思う。
まだまだこちらの岸で、俗世間にどっぷり浸かっている毎日。
帰りに寄ったスーパーでレジの列に割り込んできたおばさんに、ガンを飛ばしてしまった。
さっそく『忍辱』に違反。強い反省を自分に言い聞かすお彼岸である。
朝比奈峠の渋滞を予想して9時半に行ってみたら、駐車場は既にいっぱいで、管理事務所前はお花やお線香を買い求める人で混雑している。
広大な敷地の中、祖父母が眠っている墓地はずっと左手の奥にある。
さすがにここまで来ると人影は少ないけれど、周りのお墓にはそれぞれの家族たちが供養に訪れた形跡。まだ生き生きとしたお供え花が、灰色の墓石に秋の色彩を添えている。
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3年前に父が倒れてから、一人娘の私が墓地の管理を引き継いだ。
毎週1回お墓参りに来ては、ご先祖様と祖父母に近況報告をしているのだが、手を合わせて目を閉じると、必ず見える情景がある。
大きな屋根の下、手前右側に祖父、左側に祖母、その後ろには沢山の人々(きっとご先祖たち)が一斉にこちらを見ているのだ。
そこは仏教でいうところの彼岸、西方極楽浄土なのだろうか。静かで清らかで、何百人が入っても窮屈でなく、常に微笑を絶やさずにいられる家である。
ちなみに「彼岸」とは、サンスクリット語の「パーラミター」(波羅蜜多)を訳した言葉。六波羅蜜(6つの知恵)の修行がベースになっている。
[布施]貪欲の心を捨てて、他人へ施しをすること
[持戒]ルールを守り、道徳的な生活をすること
[忍辱]悲しいこと辛いことがあっても、不平不満を言わず耐え忍ぶこと
[精進]最善をつくして努力すること
[禅定]心を落ち着けて動揺しないこと
[智慧]真実を見きわめる智慧を働かせること
これらを毎日実行するのは難しいので、せめて春と秋、年2回ぐらいは実行しようというのがお彼岸の法要だというが、ちょっと虫が良すぎるような・・。せめても1日にどれか1つぐらいは実行したいものだと思う。
まだまだこちらの岸で、俗世間にどっぷり浸かっている毎日。
帰りに寄ったスーパーでレジの列に割り込んできたおばさんに、ガンを飛ばしてしまった。
さっそく『忍辱』に違反。強い反省を自分に言い聞かすお彼岸である。
September 22, 2007
ランチタイムの人生指南
元気が足りないときには、有り余ってる人からパワーを貰おう。
4月23日の記事『大金持ちも並ぶ店』でディナーを奢ってもらったY氏に、今日は葉山マリーナの中華料理店『青羅』でランチを奢って頂いた。
テーブルからの景色は戻って来た夏。キラキラ光る海をヨットが並びながら走っていく。
ビールで乾杯後、「さて、どうしたの?お嬢さま」。
ここ最近の悩みを一通り打ち明けると、真っ先に言われたのは「それは君が悪いんだよ」。
ネガティブな相手から被害を受けても、相手を恨んではいけない。そういう人を引き寄せた自分がいちばん悪いんだという意見である。
そこで悪循環を抜け出そうとジタバタ動くのは、もっと悪い運を招くという。
「北風が吹いているのを、南風に変えることが出来るかい?
川の流れが下っていくのを、上らせることが出来るかい?
自然のままにしてるのが一番なんだよ。
流れに乗って、右へ左へと揺られながら下っていけば、必ずチャンスはやってくる。
1ヵ月後か2年後かはわからないけど、その時を待ってればいいんだよ。」
話をわかりやすくするため、恋愛談義へ。
星の数ほどガールフレンドがいるという彼は、若い頃、川の流れに逆らう恋愛をした経験を語ってくれた。
大して惚れちゃいないけど、尽くしに尽くしてくれるので、情にほだされ同棲した相手。
やがて彼は隠れて浮気をするようになり、彼女の嫉妬はメラメラと燃え上がった。
彼の将来を踏み潰すことを生き甲斐にする人間に成り下がってしまったそうだ。
「人間の性格は、どうやったって直らないんだ。それは自然に逆らうことなんだよ。自分に合わない相手と、無理して付き合ってはいけない。」
それでも恋は楽しいもので、人間を最も成長させるのは「恋愛」だという。
何故なら失敗の積み重ねだから・・。
別れた相手は憎まず恨まず、常に自己反省。それで魅力ある人間になれるのなら大感謝だ。
今日もいろいろ教わった。家に戻って鏡を見ると、すっきりさっぱりとした顔。
心のオイル交換をして貰ったようなランチタイムだった。
4月23日の記事『大金持ちも並ぶ店』でディナーを奢ってもらったY氏に、今日は葉山マリーナの中華料理店『青羅』でランチを奢って頂いた。
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テーブルからの景色は戻って来た夏。キラキラ光る海をヨットが並びながら走っていく。
ビールで乾杯後、「さて、どうしたの?お嬢さま」。
ここ最近の悩みを一通り打ち明けると、真っ先に言われたのは「それは君が悪いんだよ」。
ネガティブな相手から被害を受けても、相手を恨んではいけない。そういう人を引き寄せた自分がいちばん悪いんだという意見である。
そこで悪循環を抜け出そうとジタバタ動くのは、もっと悪い運を招くという。
「北風が吹いているのを、南風に変えることが出来るかい?
川の流れが下っていくのを、上らせることが出来るかい?
自然のままにしてるのが一番なんだよ。
流れに乗って、右へ左へと揺られながら下っていけば、必ずチャンスはやってくる。
1ヵ月後か2年後かはわからないけど、その時を待ってればいいんだよ。」
話をわかりやすくするため、恋愛談義へ。
星の数ほどガールフレンドがいるという彼は、若い頃、川の流れに逆らう恋愛をした経験を語ってくれた。
大して惚れちゃいないけど、尽くしに尽くしてくれるので、情にほだされ同棲した相手。
やがて彼は隠れて浮気をするようになり、彼女の嫉妬はメラメラと燃え上がった。
彼の将来を踏み潰すことを生き甲斐にする人間に成り下がってしまったそうだ。
「人間の性格は、どうやったって直らないんだ。それは自然に逆らうことなんだよ。自分に合わない相手と、無理して付き合ってはいけない。」
それでも恋は楽しいもので、人間を最も成長させるのは「恋愛」だという。
何故なら失敗の積み重ねだから・・。
別れた相手は憎まず恨まず、常に自己反省。それで魅力ある人間になれるのなら大感謝だ。
今日もいろいろ教わった。家に戻って鏡を見ると、すっきりさっぱりとした顔。
心のオイル交換をして貰ったようなランチタイムだった。
September 21, 2007
女が仕事で生きていくこと
昨日は東京會舘で開かれたシンポジウム『輝く女性の集い』に参加し、『女性が活躍するためのABC』というパネルディスカッションを聴いた。
照明デザイナーの石井幹子氏、衆議院議員の高市早苗氏、21世紀職業財団会長の松原宣子氏、アートコーポレーション(株)社長の寺田千代乃氏など、顔ぶれは社会の第一線に立つキャリアモデルたちである。
昨日のブログに書いたように、酔っ払いから暴力を受けて、ファンデーションで隠しても痣だらけの顔。
華やかな場に出向くのは気が引けたが、「女は男の意見に従ってればいいんだ」とか「男は下心があるから、君に仕事を回すんだよ」とか言われ、セクシャルハラスメントまで受けた身としては、少しでも立ち向かえるヒントが得られればと思い、足を向けた。
前向きさで参考になったのは、『嫉妬の海』と言われる永田町で「オヤジをやってます」と笑い飛ばした高市早苗氏。
彼女が入閣したときに言われた言葉は、「いいなあ君は。俺も性転換したいよ」だったそうだ。
選挙に女性が立候補すれば、支持者とデキていると怪文書を撒かれ、当選すれば他の男性議員とデキていると噂される。それは女性経営者も同様で、ビジネスが拡大していけば、裏で大物に囲われて業績を上げたんだろうと色眼鏡で見られる。
「それでも1人の人間として人生はたった1回じゃないですか。志を持ち続けて努力していけば、たいがいの夢は叶いますよ。嫌なことがあっても、私は寝る前に忘れちゃいます。1時間、漫画でも読んでね。」と、胸を張って答えていた。
アート引越しセンターからスタートした寺田千代乃氏にとっては、当時はベンチャービジネスの走り。融資を頼みに行った銀行に、ベンチャー企業はサーカスの興行と同じと言われたという。小屋を立てて畳むまで、成功したかどうかわからないという意味だそうだ。
それでも彼女は思った。「私が女性だから出来ないと思うことはやめよう」。
ビジネスや経営責任に男女差はないし、むしろ主婦生活で得た経験をサービスのヒントにしていこうとアイデアを練ったという。
そして世界を股にかける照明デザイナーの石井幹子氏に至っては、「女性として・・」「女性だから・・」という言葉には抵抗を感じると断言する。
将来に対して社会に対して、自分が人として何をしていけるか、男女差ではなくむしろ個性の差であると力説していた。
パネルディスカッションが終わって思ったことは、「私が小っちゃかった!」。
容姿を武器にしていると言われようが平気。人はまず見た目で判断されるのだから、小奇麗にして好感を持たれて損はない。嫉妬されるのは魅力がある証拠と思おう。
大切なのはその上にどう努力を重ね、どう実力を発揮し、いかに誠実な人間でいるかなのだ。
というわけで、終わった昨日は気にしない気にしない。日に新たなり。
10年後の自分を楽しみに、大好きな仕事に体当たりしていくのみである。
照明デザイナーの石井幹子氏、衆議院議員の高市早苗氏、21世紀職業財団会長の松原宣子氏、アートコーポレーション(株)社長の寺田千代乃氏など、顔ぶれは社会の第一線に立つキャリアモデルたちである。
昨日のブログに書いたように、酔っ払いから暴力を受けて、ファンデーションで隠しても痣だらけの顔。
華やかな場に出向くのは気が引けたが、「女は男の意見に従ってればいいんだ」とか「男は下心があるから、君に仕事を回すんだよ」とか言われ、セクシャルハラスメントまで受けた身としては、少しでも立ち向かえるヒントが得られればと思い、足を向けた。
前向きさで参考になったのは、『嫉妬の海』と言われる永田町で「オヤジをやってます」と笑い飛ばした高市早苗氏。
彼女が入閣したときに言われた言葉は、「いいなあ君は。俺も性転換したいよ」だったそうだ。
選挙に女性が立候補すれば、支持者とデキていると怪文書を撒かれ、当選すれば他の男性議員とデキていると噂される。それは女性経営者も同様で、ビジネスが拡大していけば、裏で大物に囲われて業績を上げたんだろうと色眼鏡で見られる。
「それでも1人の人間として人生はたった1回じゃないですか。志を持ち続けて努力していけば、たいがいの夢は叶いますよ。嫌なことがあっても、私は寝る前に忘れちゃいます。1時間、漫画でも読んでね。」と、胸を張って答えていた。
アート引越しセンターからスタートした寺田千代乃氏にとっては、当時はベンチャービジネスの走り。融資を頼みに行った銀行に、ベンチャー企業はサーカスの興行と同じと言われたという。小屋を立てて畳むまで、成功したかどうかわからないという意味だそうだ。
それでも彼女は思った。「私が女性だから出来ないと思うことはやめよう」。
ビジネスや経営責任に男女差はないし、むしろ主婦生活で得た経験をサービスのヒントにしていこうとアイデアを練ったという。
そして世界を股にかける照明デザイナーの石井幹子氏に至っては、「女性として・・」「女性だから・・」という言葉には抵抗を感じると断言する。
将来に対して社会に対して、自分が人として何をしていけるか、男女差ではなくむしろ個性の差であると力説していた。
パネルディスカッションが終わって思ったことは、「私が小っちゃかった!」。
容姿を武器にしていると言われようが平気。人はまず見た目で判断されるのだから、小奇麗にして好感を持たれて損はない。嫉妬されるのは魅力がある証拠と思おう。
大切なのはその上にどう努力を重ね、どう実力を発揮し、いかに誠実な人間でいるかなのだ。
というわけで、終わった昨日は気にしない気にしない。日に新たなり。
10年後の自分を楽しみに、大好きな仕事に体当たりしていくのみである。
September 20, 2007
また日に新たなり
とてもとても疲れていて、12時間も眠ってしまった。
子供みたいに夜8時からアルコールの力も借りずに、立ち込めていた重い霧が吹き飛んだような目覚めである。
窓を開ければ朝のコーラス隊が、セミから小鳥にグループチェンジ。
花に水をやり、外にゴミを出し、洗濯機を回して、メトロノームみたいな日課をスタートする。この夏の間、錆びていた行動力がギクシャクとしながらも甦ってきた。
元気づけの応援歌、James Bluntの"You're Beautiful"を聞きながらPCに向かう。
父からもらった松下幸之助の著書『指導者の条件』に、中国古代の殷王朝をひらいた湯王の言葉が記されていたのを思い出す。
『苟(まこと)に日に新たにせば、日々に新た、また日に新たなり』
これまでのやり方にとらわれることなく、日に日に新たな観点に立ってものを考えれば、次々と自分が新しくなっていくという意味だ。
もちろん人間である以上、過去は付きまとってくるけれど、この世は諸行無常。過去にしがみつこうとすれば、苦しい状況から逃れられないループが続く。
私は物書きとして、ずっと小説を書きたいと思ってきたし、チャンスを待ってきた。
クライアントから依頼がくるのを待つチャンスではなく、神が降りてくるというか、自分が奮い立つ瞬間を待っていたと思う。
しかし「待つ」という行為自体が実際は「逃げ」だったし、「日に新た」どころか「日に停滞」の連続だった。キリストが耐えた荒野の誘惑のような、ネガティブな誘惑にどっぷりと浸かりそうになって。
停滞のピークは、一昨日の真夜中。
酔っ払いに暴力を振るわれて警察の助けを求め、救急センターで治療を受けた。
昨日一日は腫れた顔で惨敗気分の一日を過ごし、今朝になっても青あざはますます目立つ状態だけど、冒頭に書いたとおり何かが吹っ切れた。
さんさんと降り注ぐ日の光は新しいし、木々も動物も生長している。
そして私も小説のテーマが決まり、日ごとに先へ進んでいくのみだ。
作業ノートには、青あざだらけの顔を自分で写して貼り付けておこう。
戒めの意味じゃない。You're Beautifull!って思えるように。
子供みたいに夜8時からアルコールの力も借りずに、立ち込めていた重い霧が吹き飛んだような目覚めである。
窓を開ければ朝のコーラス隊が、セミから小鳥にグループチェンジ。
花に水をやり、外にゴミを出し、洗濯機を回して、メトロノームみたいな日課をスタートする。この夏の間、錆びていた行動力がギクシャクとしながらも甦ってきた。
元気づけの応援歌、James Bluntの"You're Beautiful"を聞きながらPCに向かう。
父からもらった松下幸之助の著書『指導者の条件』に、中国古代の殷王朝をひらいた湯王の言葉が記されていたのを思い出す。
『苟(まこと)に日に新たにせば、日々に新た、また日に新たなり』
これまでのやり方にとらわれることなく、日に日に新たな観点に立ってものを考えれば、次々と自分が新しくなっていくという意味だ。
もちろん人間である以上、過去は付きまとってくるけれど、この世は諸行無常。過去にしがみつこうとすれば、苦しい状況から逃れられないループが続く。
私は物書きとして、ずっと小説を書きたいと思ってきたし、チャンスを待ってきた。
クライアントから依頼がくるのを待つチャンスではなく、神が降りてくるというか、自分が奮い立つ瞬間を待っていたと思う。
しかし「待つ」という行為自体が実際は「逃げ」だったし、「日に新た」どころか「日に停滞」の連続だった。キリストが耐えた荒野の誘惑のような、ネガティブな誘惑にどっぷりと浸かりそうになって。
停滞のピークは、一昨日の真夜中。
酔っ払いに暴力を振るわれて警察の助けを求め、救急センターで治療を受けた。
昨日一日は腫れた顔で惨敗気分の一日を過ごし、今朝になっても青あざはますます目立つ状態だけど、冒頭に書いたとおり何かが吹っ切れた。
さんさんと降り注ぐ日の光は新しいし、木々も動物も生長している。
そして私も小説のテーマが決まり、日ごとに先へ進んでいくのみだ。
作業ノートには、青あざだらけの顔を自分で写して貼り付けておこう。
戒めの意味じゃない。You're Beautifull!って思えるように。
September 18, 2007
ディープな食い倒れ旅行(京都編)
この連休、京都・大阪に食い倒れ旅行をしてきた。
下調べなし、行き当たりばったりの店に入ろうという無計画な旅である。
で、まずは京都編。
新幹線のホームに下りた途端、モアーッと全身を包み込む蒸し暑さ。東京よりも平均気温が3度は高いんじゃないかと思われ、額も背中も噴き出した汗でぐっしょりになる。
それでも一箇所ぐらいは観光をしようと世界遺産の二条城へ向かい、うぐいす張りの廊下でピヨピヨサンダル気分を楽しむ。庭園を抜ける頃には熱射病寸前。生ビールを求めて、逃げるようにタクシーに乗り込んだ。
つまみ食いを楽しむべく、京都の台所・錦小路へ。
香ばしい匂いに足を止めると、焼岩がき1個400円の看板にみんな足を止めている。老舗の魚屋『大安』が開いているカウンターバーだ。
10人も入れば満員なので長っ尻はできないけれど、牡蠣以外にも刺身や焼き魚など、小腹を満たすには便利な店である。
さらにそぞろ歩き。魚屋、漬物屋、佃煮屋・・と両脇を見ながら引き込まれたのは、京野菜の八百屋。
各コーナーに店主が書き添えてあるキャッチフレーズが面白い。「精力絶倫の山芋」、トマトには「頭のハゲは豊龍の龍」、「食べられるホオ月」の後ろには「食べられないほおづき」。遊び心満載の京野菜に思わず苦笑いする。
次は錦天満宮の手前を右折し、寺町京極の通りへ。
これしかないでしょ!と入ってみたのは、『スタンド』というレトロな食堂(居酒屋?)だ。
丸テーブルは仲良く相席、大理石の細長いカウンターではみんなTVのタイガース戦を向き、チーズを肴に呑んでいる。
エプロンをかけたおばちゃんに聞けば、もう80年もやってる店だとか。人気は「自家製コロッケ」のようだが、せっかく関西に来たのだからと「ビフカツ」と「鰻ざく」をオーダーする。ピタピタの牛肉を揚げたビフカツは絶対お勧めで、あっという間に平らげた。
お腹がいっぱいになっても、これからが夜本番。
川床料理にしようかと四条大橋に足を向けたが、鴨川沿いはどこも満席で、予約なしでは難しい。
歩いているうちに木屋町二条の路地を入り、「おばんざい一皿500円」という小料理屋「酣(たけなわ)」を発見した。
骨董の香りがするカウンターの中には麗しい女性が2人。
並んだ大皿料理から「さんまの生姜煮」「海老しんじょう」「自家製シュウマイ」を選ぶと、趣味のいい伊万里のお皿に盛り付けてくれる。後から聞いた話によれば、一皿何万円のコレクションらしい。
お客さんは殆どがジモティー。どこか面白いバーはないかと訪ねると、変わり者のマスターがいる店として、先斗町のジャイブバーを紹介してくれた。

ジャズやブルースのライブが聴けるという『STARDUST CLUB』。
大賑わいの先斗町で、四条大橋に近い大衆割烹の2階、アンティーク風の店内に入ってみたら、なぜか四畳半フォークのインディーズCDが流れている。
カウンターに座ると、首から上はソクラテス、下は岩城滉一風のマスターが怪訝そうにこちらを見た。怪しげなのはルックスだけで、話せばその気さくさ・適当さに惹きこまれていく。
美味しい店を訪ねたら、出る出る京都批判。
「豆腐料理なんて、日本全国どこの豆腐でも同じ」
「京懐石は、大きな皿にほんのちょっぴり料理が乗って、味も素っ気もない」
やがて若い女性3人連れが入ってきた。
「ここはジャズバーって聞いたんですが・・」
「はいはい、うちは今からジャズバーです」
四畳半フォークをすぐにジャズのCDに替え、カウンター客を端に追いやり、彼女たちをまん前に座らせる。カルアミルクの注文には、常連に近所のコンビにまで牛乳を買いに行かす。
やるね万年青年、鼻の下を伸ばしきった65歳!
その後何時にホテルに帰ったかの記憶はないけれど、次回はせめて2泊はしようと心に決めた京都の夜だった。
下調べなし、行き当たりばったりの店に入ろうという無計画な旅である。
で、まずは京都編。
新幹線のホームに下りた途端、モアーッと全身を包み込む蒸し暑さ。東京よりも平均気温が3度は高いんじゃないかと思われ、額も背中も噴き出した汗でぐっしょりになる。
それでも一箇所ぐらいは観光をしようと世界遺産の二条城へ向かい、うぐいす張りの廊下でピヨピヨサンダル気分を楽しむ。庭園を抜ける頃には熱射病寸前。生ビールを求めて、逃げるようにタクシーに乗り込んだ。
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つまみ食いを楽しむべく、京都の台所・錦小路へ。
香ばしい匂いに足を止めると、焼岩がき1個400円の看板にみんな足を止めている。老舗の魚屋『大安』が開いているカウンターバーだ。
10人も入れば満員なので長っ尻はできないけれど、牡蠣以外にも刺身や焼き魚など、小腹を満たすには便利な店である。
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さらにそぞろ歩き。魚屋、漬物屋、佃煮屋・・と両脇を見ながら引き込まれたのは、京野菜の八百屋。
各コーナーに店主が書き添えてあるキャッチフレーズが面白い。「精力絶倫の山芋」、トマトには「頭のハゲは豊龍の龍」、「食べられるホオ月」の後ろには「食べられないほおづき」。遊び心満載の京野菜に思わず苦笑いする。
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次は錦天満宮の手前を右折し、寺町京極の通りへ。
これしかないでしょ!と入ってみたのは、『スタンド』というレトロな食堂(居酒屋?)だ。
丸テーブルは仲良く相席、大理石の細長いカウンターではみんなTVのタイガース戦を向き、チーズを肴に呑んでいる。
エプロンをかけたおばちゃんに聞けば、もう80年もやってる店だとか。人気は「自家製コロッケ」のようだが、せっかく関西に来たのだからと「ビフカツ」と「鰻ざく」をオーダーする。ピタピタの牛肉を揚げたビフカツは絶対お勧めで、あっという間に平らげた。
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お腹がいっぱいになっても、これからが夜本番。
川床料理にしようかと四条大橋に足を向けたが、鴨川沿いはどこも満席で、予約なしでは難しい。
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歩いているうちに木屋町二条の路地を入り、「おばんざい一皿500円」という小料理屋「酣(たけなわ)」を発見した。
骨董の香りがするカウンターの中には麗しい女性が2人。
並んだ大皿料理から「さんまの生姜煮」「海老しんじょう」「自家製シュウマイ」を選ぶと、趣味のいい伊万里のお皿に盛り付けてくれる。後から聞いた話によれば、一皿何万円のコレクションらしい。
お客さんは殆どがジモティー。どこか面白いバーはないかと訪ねると、変わり者のマスターがいる店として、先斗町のジャイブバーを紹介してくれた。

ジャズやブルースのライブが聴けるという『STARDUST CLUB』。
大賑わいの先斗町で、四条大橋に近い大衆割烹の2階、アンティーク風の店内に入ってみたら、なぜか四畳半フォークのインディーズCDが流れている。
カウンターに座ると、首から上はソクラテス、下は岩城滉一風のマスターが怪訝そうにこちらを見た。怪しげなのはルックスだけで、話せばその気さくさ・適当さに惹きこまれていく。
美味しい店を訪ねたら、出る出る京都批判。
「豆腐料理なんて、日本全国どこの豆腐でも同じ」
「京懐石は、大きな皿にほんのちょっぴり料理が乗って、味も素っ気もない」
やがて若い女性3人連れが入ってきた。
「ここはジャズバーって聞いたんですが・・」
「はいはい、うちは今からジャズバーです」
四畳半フォークをすぐにジャズのCDに替え、カウンター客を端に追いやり、彼女たちをまん前に座らせる。カルアミルクの注文には、常連に近所のコンビにまで牛乳を買いに行かす。
やるね万年青年、鼻の下を伸ばしきった65歳!
その後何時にホテルに帰ったかの記憶はないけれど、次回はせめて2泊はしようと心に決めた京都の夜だった。
September 17, 2007
大阪も灼熱地獄



あぢーの京都に続いて、昨夜から大阪。
法善寺横丁入り口の立ち呑み屋で情報を仕入れて、4人入れば満席のとんでもないお寿司屋さんに入った。話が長くなるので、その笑い話は家に帰ってからPCでアップすることにする。
で、今日は汗だくで新世界をウロウロ。串カツの人気店も通天閣も長蛇の列なので、ジャンジャン横丁のホルモン焼で、コテコテのランチを味わった。
「おっちゃん、濁り酒は自家製か?」
「そんなん出したら手が後ろに回りまんがな。」客と店主の掛け合いが面白い。
ほとんどのホルモンが450円。上ミノは650円。積まれていく皿の種類と枚数で明朗会計の、回転寿司方式だった。
それにしても関西人は暑さに慣れてるのか、クーラーの効いてる店より、オープンエアのカウンターの方が大盛り上がり。これは首に手拭いを巻いて来るべきだったと、ええかっこしーの東京もんを恥じる一幕だった。
今は帰りの新幹線。
これから爆睡の準備に入りまーす。




















