文章で稼ぐ贅沢

作詞からプログラミングまで、文字を並べて生きる物書きのひとりごと @ 逗子

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野菜サラダにかけるドレッシングはいつも手作りしている。
基本材料はエキストラ・バージン・オリーブオイル、塩、酢、ブラックペッパー。さらに気分でパプリカを入れたり、醤油を入れたりする。

中でもポイントとなるのは塩と酢だ。
アートディレクターの渡邊かをるさんから戴いた「ろく助塩」の白塩と、京都の米酢「千鳥」を使う。

塩

日本一の串焼き屋と言われる「赤坂ろく助」が販売している「ろく助塩」は、なめてみると旨み調味料をまろやかにしたような味だが、化学成分は一切含んでいない。
裏書を読むと、「あらじおに椎茸・昆布を独自の製法により旨みを付けたすべて天然素材100%手作りの『塩』です。」と書いてある。

米酢の「千鳥」は京料理には欠かせない、やわらかな味わいの白酢。
完全手造り、創業260年の村山造酢で作られている。関東の赤酢のようにツーンとこないので、そのままでも飲めるぐらいだ。

私が特に好きなサラダは、ルッコラと長葱のサラダ。
ルッコラは食べやすいサイズにちぎり、長葱は細長く切って白髪葱にしておく。
食べる直前にドレッシング作り。ボウルに材料を入れて泡立て器でかきまぜる。たとえ1人分だとしてもケチケチしてはダメで、多めに作った方がなぜかおいしい。

大きなボウルの中、充分に水を切った野菜とドレッシングをさっと手で合えてお皿に盛り、ポーチドエッグを上に乗せて出来上がり。
このポーチドエッグを適度に潰して混ぜながら口に運び、カリッと焼いたバゲットを頬張る。

ちなみにルッコラはビタミンC、カルシウム、鉄分が豊富で、クレオパトラも好んで食べたらしい。
ハーブは調理法次第で、冷蔵庫の常備野菜になる。
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東京に屋根があれば良かったのに・・と思うほどの本降りだった。
私たち水3班は午前9時、35km地点の築地3丁目に集合。点呼のあと名札が配られ、スケジュールと各自の役割分担をレクチャーされる。

グループリーダー中心に輪を組んでいるところに、けたたましいクラクション。
近くのビルに入る○LSOKの警備車が、お前ら邪魔だとばかりに歩道を走って行った。
これがうちの隊員だったら即刻引き摺り下ろして説教するところだけど、今日の私はただの一ボランティア。自我を消して、これからの一日に抜かりがないように聞き耳を立てる。
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やがてボトルを並べるテーブルや備品を積んだトラック。次にクリスタルガイザーを積んだトラックが到着。
素早く歩道に下ろしてテーブルセッティングとペットボトル並べを始めるが、軍手をしていると指がすべってキャップが外せない。
がちがちにかじかんだ手で作業をし、ホッとしたのもつかの間、車椅子のトップランナーが目にも止まらぬスピードで駆け抜けていった。

後続のランナーたちはどこにいるんだろう?すぐにワンセグでチェックを入れていると、えっ、もう銀座?
この褐色のボディは誰?と思ってる間に、本人のジェンガが私たちの前をすっ飛んで行った。

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それに続いてタイムを競うアスリートたちが次々と走りぬけ、当然彼らは私たち給水班なんかに見向きもしない。
いきなり誰かが目前のボトルを奪い取ってくれたときは、舞踏会で王子様に手を取られたような?スペシャルな感激で、「ファイト!」の声も大きくなる。
仮装ランナーも沢山見かけたが、トップは白いニワトリ。あの着ぐるみで、かなり上位を走っていたのには驚いた。

一般ランナーが多勢を占めるころになると、寒さも頂点。薄いウインドブレーカーに冷気が通り、つま先は氷のようになり、雨でぐっしょり塗れた軍手から震えが上がってくる。
それでも疲れて歩いてくるランナーたちを励まし、ボトルを補給し、彼らが捨てるゴミを拾っていると、お昼を食べに行くどころではない。

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ランナーの数がポツポツになったころ通達が走り、3時から撤収作業開始。3時15分に回収の車到着。3時半から一般車両を通すとのこと。
大きなゴミ袋を持って、地べたを走り回る。
最後と思えるランナーが歩いていった後、途中で彼らをピックアップするハトバスがゆっくりと進んでいく。

余ったペットボトルを積みこむ回収車を待っているとき、予期せぬ出来事が起こった。
本当に本当に最終のランナーが、歩道を走って行ったのだ。
それは両足が義足の若いアスリート。
杖を頼りに走る彼と、サポートするボランティアのチームワークに手が痛いほどの拍手を送りながら、じんわりと涙があふれて来た。

すべてが終わると、いつの間にか雨が上がっている。
帰り道につく私たちを、今日初めての日差しがご褒美のように背中を照らしてくれた。
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